所北トピックス2023
No97 今年度が終了しました。
令和6年度3月22日に3学期の終業式がありました。
終業式のあとには、部活動の表彰や全国大会に出場するチアダンス部の壮行会、海外での研修に参加した生徒の成果発表がありました。
様々な場でそれぞれが力を発揮し、活躍できる生徒が多いことは素晴らしいことですね。
先日、14日には卒業証書授与式があり、3年生が所北を巣立ちました。
年度の移り変わりを実感する今日この頃です。
さて皆さん、今年度はどんな一年でしたでしょうか。
まもなく始まる新しい一年は、どんなに一年にしたいですか??
それぞれの想いを胸に、皆さん一人ひとりがそれぞれの舞台で活躍できることを願っています。
No96 学校評価懇話会が行われました。
令和6年3月12日(火)、学校評議員会の後に学校評価懇話会が開かれました。
出席者は、地元自治会長やまちづくりセンター長と東京大学生産技術研究所の大島教授を含む学校評議員4名、同窓会、PTA、後援会の代表者の方々4名、生徒会長や役員など生徒代表が4名、進路指導主任や生徒指導部長など教職員6名でした。
自己評価システムシートに沿って地域の方や学識経験者、生徒達から建設的で活発かつ率直な意見がだされました。
具体的には、今後の所北についての話題や昨年実施した50周年記念行事の振り返りがありました。
また、東大生研の開発した手法によるテーマ設定から始まった普通科の総合的な探究の時間の活動について大島先生から狙いや意図が説明されました。
実際に活動した生徒達からは戸惑った点や苦労した作業などについて生の声が聴かれました。
地域の方からは大人も子供も守るべき自転車のマナーなど意見が出され、多方面から生徒を取り巻く環境について話し合われました。
システムシートは学校関係者からの意見・要望・評価等の欄を記入して完成となります。
No95 日本森林学会大会に参加してきました。
令和6年3月10日(日)に東京農業大学世田谷キャンパスで研究者による口頭発表とポスターセッションがあり、生物部の生徒が参加しましました。
午後には高校生対象の大学ツアーが行われ、森林科学系の研究室内部に立ち入らせてもらいました。
今回は見学だけでしたが来年度は発表できたらいいですね。
No94 今年も「数学の魅力#10ー女子中高生のためにー」に参加しました。
令和6年3月10日(日)に東京大学駒場キャンパスの数理科学研究棟で開かれた講演会および交流会に参加してきました
東京大学 大学院数理科学研究科長のあいさつの後、3人の先生による講義を聴きました。
・互いに素な数の個数 東京大学 岩木耕平
・結び目理論とflatland 国立高専機構 清水理佳
・数学を使って挑むデータの理解 NTTネットワークシステム研究所 橋本悠香
交流会では6人ほどのグループになり大学院生などがモデレーターとなり、対面参加者同士で交流しました。
清水先生の講義では「コッホ曲線」の紹介があり、その曲線は接線がひけないそうです。
そして連続だけど微分不可能な曲線で次数は2次元でも3次元でもなく1.26185次元だそうです。
面白いですね。
橋本先生の講義では、先生ご自身は数学は何の役に立つのかと父親に聞かれ、見返してやろうと思って応用の分野に進んだそうです。
C*環(しーすたーかん)を用いた研究を行っているそうです。
科学の進歩は定性的から定量的へ
そして数値から演算や関数へ
さらに関数同士の相関や行列へと進歩するようですね。
No92 進路体験発表会が行われました。
今、まさに大学受験経験した3年生から、実体験を交えながら話を聞くことのできる進路体験発表会が行われました。
まず初めに1、2年生が体育館に集まり、全体会として教員がファシリテーターをしながら、3年生数名から大学受験全般に関する経験談を聞くことができました。
また、後半は分科会として、教室や特別教室に分かれて、大学の分野別にそれぞれ集まり、個別具体の経験談を聞きました。
勉強と息抜き、メリハリをつけることで継続できるようにしていた。
先生に勧められた参考書を何回も繰り返し取り組んだ。
面接練習は質問や模範回答などをノートにまとめるようにしていた。
勉強すること以外にも考えること、準備することがたくさんある。
部活を続けたことで、部活で出会った友人が大学受験を乗り越えるかけがえのない存在になった。
などなど、自分が知っている先輩であったり、同じ進路選択をし実現させた先輩などが語る言葉は刺激的であったことでしょう。
どの分科会でも3年生が熱心に話をし、また1、2年生からは質問が多数飛び交い、これから受験を迎える生徒にとっては、かなり内容の濃い実りある時間を過ごすことができたようです。
No91 総探発表会が行われました。
令和6年3月7日(木)に総探発表会が行われました。
2年生が総合的な探究の時間で行ってきた活動の成果をまとめ発表しました。
各クラスでの発表を経てクラス代表を決め、体育館での全体発表に臨みました。
代表の発表には1年生も参加し、見学しました。
発表テーマは「自殺の要因とストレスを緩和するAIの探究」「絶滅危惧種を救うために科学技術をどう活用するか」など多岐にわたります。
生徒自身がテーマ設定をしており、身近な問題から地球規模課題まで幅広く、着眼点のよいものが多くありました。
また、内容についてもアンケートの手法を用いたり、生成AIを用いるなど各班で工夫して情報収集し、調査、分析、検証を行っていた様子があり、発表内容のその先が知りたい、もっと話が聞きたいと思わせるようなものばかりでした。
最終的には生徒自身の投票により、上位3チームが表彰されました。
そのうちの2チームは県立浦和高等学校で行われる合同の発表会に参加することとなります。
さて、今回の発表を見た1年生、次は皆さんの番ですね。1年後、楽しみにしています。
そして、2年生の皆さん、学校の授業という限られた時間の中では思うようにいかなかったこともあったと思いますが、本当にお疲れ様でした。
どの発表も素晴らしかったです!
No90 今年度の最後の金曜特別講座がありました。
東京大学教養学部主催のこの講座、2月9日(金)の講義は教養学部の寺田新先生による「トップアスリートの食事の秘密」というものでした。
寺田先生は早稲田大学のスポーツ科学科(所沢キャンパス)を卒業後、海外や食品メーカーで研究された経験をお持ちです。
スポーツ選手を支える学問分野としては、バイオメカニクス、スポーツ生理学、スポーツ医学、スポーツ心理学、スポーツ栄養学などがあり、そのうち栄養についてが今回のテーマでした。
1826年にブリヤーサバランが『美味礼賛(味覚の生理学、或いは、超絶的美食学をめぐる瞑想録)』のなかで“you are what you eat” あなたは食べたものからできている、と記述しており、スポーツ界では食事は作戦の重要な一部となっているようです。
近年、国際的にも結果を残している卓球界では20年位前からジュニア選手の栄養指導を続けているそうです。
ここからは生物というか家庭科の復習です。
【問】三大栄養素を挙げそれぞれの主な働きを記しなさい。という問題ですが、どうでしょう??
まず炭水化物(糖質)と脂質はエネルギー源、そしてタンパク質は体づくり(筋肉づくり)これが三大栄養素ですね。
これに加えて、ビタミンとミネラルを合わせて五大栄養素です。
さらに水を加える場合もありますね。
運動部の部員では、練習の後にproteinを摂取している生徒も少なくないと思います。
摂取の目安は1日あたり1.2~2.0g/kg体重だそうです。
体重が60㎏ならば120gとなります。
これを3回の食事+捕食の計4回に分けて摂取するといいとのことです。
ただ市販のproteinのサプリメントは高価なので、まず6つのお皿を揃えることを心掛けることを提唱されています。
①主食 ご飯・麺・パン
②主菜 肉・魚・卵・大豆製品
③副菜1 野菜・キノコ・海藻類
④副菜2 汁物(味噌汁・スープ)
⑤果物
⑥乳製品 牛乳・ヨーグルト・チーズ
確かに当たり前のことですね、しかし普通のことをきちんと丁寧にやり続けるっていうのが、意外と難しいものです。
講義ではサッカー選手の長友佑都さんの経験談も語られていました。
寺田先生は長友選手と対談して独自の栄養摂取法について考察を深めました。
サッカー部の諸君、期待して待っててください。
今年度の金曜講座は、終了となります。
また来年度、どのような内容の講座があるのか大変興味深いところです。
予告編
・プロサッカー選手の動きを解析したところ、45分+45分のうち低強度の動きが約90%だったそうです
・脂質を中心に使いながら必要に応じて糖質を使う運動形態が望ましい
・グリコーゲンローディングとファットアダプテーション、脂質と糖質のミトコンドリア内での代謝の話です
次回に続く・・・
No89 海外日本語教師の先生方が来校しました。
令和6年2月9日(金)に海外日本語教師の先生方が来校しました。
今年度は2回目、今回の訪問は中国の先生18名でした。
まずは歓迎セレモニーを行い、その後、班ごとに分かれて授業に参加しました。
午後には、本校の教員と交流する機会を設けて、様々な話題で盛り上がりました。
「日本では、どのような教科書を使用していますか」であったり、「中国の学校においてICT機器はどのくらい活用されているのですか」などお互いの国の教育現場について話し合ったり、生徒指導や教育相談といった共通の話題から生徒の悩みにどう向き合っているかなど、多岐にわたって情報共有、意見交換をし、互いに見識を深めることができました。
埼玉県SDGs官民連携プラットフォームの分科会に参加しました!
1月27日にレイクタウン(大相模調節池)で行われた
【大相模調節池の水浄化大作戦!アイディアを実行して継続させる方法を考える】に本校生徒1名が参加しました。
この日はカヌーで大相模調節池で育てた畑の野菜の収穫、ワークショップなどを行いました。
また2月8日には浦和の埼玉会館で他の分科会も合わせた報告会が行われました。
【水辺空間の持続可能な利活用及び環境課題解決に向けた検討部会】の参加者として上記の活動の報告会を行いました。
報告会後は大野知事とも意見交換も行いました。
来年度も引き続き、参加していきたいと考えてます。
No88 東京大学金曜講座で本校2年の女子生徒がオンラインで質問しました。
今年度の冬学期の金曜特別講座も残すところ今回を含めて2回となりました。
2月2日(金)の講師は工学部物理工学科の石坂香子先生による「光と電子を使った顕微鏡」でした。
顕微鏡がテーマなので生物系の話かなと思いきや、工学部の物理工学科の教授です。
バリバリの物理でした。
最初に物理工学科の説明でYou TubeのChannel物工の動画の紹介がありました。
ヨビノリたくみ出演のものもあるようです。
講座を受けて、本校の女子生徒の質問をしました。
「電子は波でもあり粒でもあるということだが、電子は一粒で波なのか集団として波なのか。」
という鋭いものでした。
答えは、一粒で波でもあるし粒でもあるとのことでした。
粒なら衝突しますが波なら重ね合わせの原理によって、すれ違います。
どちらでもあるとのことですが、どちらでもないような感じもして、んー何とも気持ち悪いですね。
アメリカ物理学会が選ぶ最も美しい実験10選では「二重スリット実験」が選ばれています。
この話については朝永振一郎の「鏡の中の物理学」の“光子の裁判”に光子のこととして、わかりやすく書かれています。
是非読んでみてください。
No87 スピーチコンテスト(1年生)が行われました。
1年生において、令和6年2月1日(木)にスピーチコンテストが行われました。
各自でテーマを決め、それについて英語で発表しました。
2年生と同様に各クラスの英語コミュニケーションⅠの授業で代表生徒18名が選ばれ、コンテスト当日に審査員と生徒たちの投票により、ベスト3や特別賞の受賞者を決定しました。
どれも人々を笑わせ、そして考えさせられるような、いいテーマや内容があり、面白いと同時に感動させられました。
何より生徒たちが楽しそうだったことが印象的でした。
今回の行事を振り返ってみてください。
1ヵ月前の自分より表現力や技術力が上がっていませんか??
いいや、きっと成長しています。
うらやましい限りです。
No86 ロードレース大会が行われました。
令和6年2月2日(金)にロードレース大会が行われました。
天気は曇り、気温2.5℃、北風が吹いていて待っているには少し寒かったですが、マラソンをするには走りやすい日和となりました。
最初にスタートしたのは女子生徒でした。
沿道には、男子生徒たちが並び、思い思いにエールを送っていました。
ペースの速いグループの生徒たちがゴールしたのは35分ごろでした。速い!
レースを終えた生徒たちは休む間もなく、後からゴールしてくる級友や部活の仲間たちを追走し、次から次へとに応援していました。
友情って素晴らしいですね。
少し時間を空けて、今度は男子生徒がスタートしました。
沿道には今度は女子生徒たちが並び、エールを送っていました。
応援されると勇気が湧くというか、やはり嬉しく、頑張れるものです。
特に観客の生徒が多かったスポーツ広場周辺のトラックでは、生徒たちのペースがワンランク上がっているように感じました。
応援は最後の一人がゴールするまで続きました。
男子女子によらず、お互いにエールを送り合うような良い雰囲気の中、誰一人途中で諦めることなく走りきりました。
皆さん、本当にお疲れ様でした。
No85 オープンプレゼンテーション(2年生)が行われました。
令和6年1月26日(木)、2学年のオープンプレゼンテーション(ディベート大会)が行われました。
3学期が始まってから各クラスで代表決定戦が行われ、26日の大会当日は、勝ち残った各クラスの代表チーム同士がトーナメント形式で優勝を目指します。
今年のテーマは・・・
Japan should make people pay money in order to use ambulances.
でした。
対戦方法は各チームが肯定派と否定派に立場を決め、お互いの主張を伝えることや、相手側の考えに対して意見や質問を投げかけます。
判定は、審査員やオーディエンスの生徒たちが総合的に判断して、よりよい主張をしたチームに投票し、多かった方が勝者となります。
皆、大変高度な英語力で、素晴らしかったです。
かっこよかった!
こうした活動を通して、身近な社会課題について考えることができたのもいい経験になったのではないでしょうか。
No84 慶応大学GSC活動報告
慶応大学が科学技術振興機構(JST)の支援を受けて行っているグローバルサイエンスキャンパス事業(GSC)の一環で本校の2年生の男子1名が海外研修(スウェーデン)に行くことになりました。
今回研修を受ける高校生は他校の生徒を含め6名です。
期間は2月3日~8日で、ストックホルム市内の見学やカロリンスカ医科大学でのラボツアーと講義受講、企業見学、現地高校での活動などと盛りだくさんのメニューをこなす予定です。
スウェーデンといえば、毎年ストックホルムコンサートホールで行われるノーベル賞授賞式です。
お土産はNobel museumでノーベル賞のレプリカチョコレートが有名ですね。
来年度もGSCは募集する予定です。
GSCは慶応大学と東京大学て行われていますが、筑波大学のGFESTも同様の取り組みです。
大学の先生が高校生の研究等の指導をしてくださいます。
高校生の今だからこそ、大学での研究を一足早く体験してみませんか?
所沢北高校 個別進路相談会のご案内について
日頃より本校の教育活動のご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、この度、令和6年1月27日(土)に本校への入学を希望する生徒及び保護者様を対象とした個別進路相談会を開催することといたしました。
つきましては、以下のとおりご案内いたしますので、ご来校くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
1 日 時 令和6年1月27日(土) 9:00~
2 場 所 所沢北高校1階 会議室
3 対 象 中学3年生の生徒及び保護者
4 その他
⑴ 事前の申し込みは行いませんので、直接、高校へお越しください。
⑵ 受付は正門入って左手側の事務室前で行います。
⑶ 受付は10時までにお済ませください。
⑷ お越しいただいた方から順にご案内いたします。
所沢北高等学校
No83 東京理科大学で細胞培養と微生物の実験に参加しました。
東京理科大学の神楽坂キャンパスで高校生と教員向けの実験講習講座がありました。
細胞培養は令和5年12月25日と27日、微生物の実験は12月26日と28日のそれぞれ2日間で実施されました。
細胞培養講習会では、ニワトリ胚の大胸筋から筋細胞を採取し、翌々日に倒立顕微鏡で観察し、スマホを使って簡易的に観察する方法の紹介がありました。
微生物培養講習会では、乳酸菌の生育をパラメーターとした「バイオアッセイ」を利用した殺菌効果を調べる実験がありました。
これは探究活動などに応用ができそうです。
この研修会にTAとして参加していた理科大生は本校の卒業生の2名でした。
2人とも2年生で大学でも数学体験館の学生スタッフとして参加したり運動部で活躍しているとのことです。
大学に入ることを目的とせずに、その大学の学部、学科、研究室で何を極めたいかが重要です。
いつも言っていますが、どこに入るかでは無く、そこで何をするか、を大切にしてください。
長い人生ですから、18歳でピークアウトしないように、その先に目標や目的を持ちましょう。
No82 3学期がはじまりました。
3学期が始まりました。
始業式では、校長先生の講話や情報オリンピックの表彰、弓道部の壮行会が行われました。
そして、あっという間に1週目が終わりました。
この分ですと、あっという間に3学期が終わってしまいそうです。
この週末、3年生はいよいよ共通テストです。
ここのところ寒い日が続いていますので体調管理が難しい中ですが、これまで積み重ねてきた力を発揮できることを願っています。
3学期は1、2年生にとっては、まとめの時期です。
1年間の集大成として、今頑張っていることに仕上げをする生徒、また来年度に向けて目標や気持ちを新たにする生徒、それぞれの生徒が様々な思いがあるのではないでしょうか。
3学期、どのように過ごしますか?
皆さんの頑張りを応援しています。
No81 卒業生が宇宙についてのワークショップを行いました。
昨年の12月23日(土)に理数科の卒業生らによる宇宙に関するワークショップが開かれました。
参加した生徒は浦和高校、川越女子高校、所沢高校、所沢北高校からの生徒16名で、ファシリテーターおよびモデレーターを担当する学生は東京大学や順天堂大学医学科などの学生8名でした。
テーマは「SFで描く、未来の宇宙カルチャー」というものでした。
主催した大学生たちはUnFictionなる団体を立ち上げており、工学、医学、教育などに興味を持っているとのことでした。
無重力で空気もない宇宙で「タケコプター」を飛ばすにはとか、ルービックキューブ宇宙基地など、高校生とともに楽しそうに意見を出し合っていました。
記念に宇宙のパン チョコレート味の缶詰をもらいました。
No80 美味しい味噌汁をいただきました。
12月22日(金)に理数科3年生が、自家製の味噌を使った味噌汁を作りました。
自家製味噌といってもただの味噌ではありません。
この味噌は昨年の秋ごろに九州から大豆を取り寄せて、各自がそれぞれ自宅で熟成させたのものです。
思い出がたくさん詰まっています。
そんな味噌を使った味噌汁を私は2杯もいただいてしまいました。
ありがとうございました。
どちらの味噌汁も味わいや風味がそれぞれに良く、とても美味しかったです。
ただ、どちらも全く同じ味ではありませんでした。
なぜでしょう。
味噌は、我が国に古くからあるバイオテクノロジーの代表格で、味噌づくりには米、大豆などの材料と麹菌や酵母、乳酸菌といった微生物の力が必要です。
麹菌は大豆や米を分解し、糖やアミノ酸、脂肪酸などを生成します。
酵母は糖やアミノ酸を分解して、アルコールを生成します。
乳酸菌は味噌のpHを下げ、酵母が活動しやすい環境を整えます。
こうして生成された成分同士が様々に反応をし、味噌特有の味と風味が生み出されていきます。
また、味噌の熟成過程では、室温20~30℃くらいが適温のようですが、季節や保存場所によっても多少条件が変わりますし、材料の混ぜ方や量の微妙な差が影響しているのかもしれません。
この差がいわゆる家庭の味というものなのでしょうか。
発酵食品は体にいいといいますが、実際に色々な健康維持に関する報告を目にします。
ぜひ、この美味しい味噌汁を飲んで、今年度の寒い冬を乗り切ってほしいと思います。
No79 2学期が終了しました。
本日、終業式を迎えました。
今学期は、9月当初の文化祭から始まり、2年生の修学旅行、五十周年記念式典、芸術鑑賞会、スポーツ大会のほか、講演会など含め、多種多様な行事があった期間となりました。
どの行事においても生徒が主体的に参加する、積極的に関わる姿が多くみられました。
みなさんの視点や感性を広げる機会となりましたか?
普段の授業で学ぶこととは内容も学び方も違いますが、行事を通して得るものはたくさんあります。
これからも何事にも一生懸命に取り組む所北生であってほしいと思います。
それでは皆さん、よいお年をお迎えください。
No78 早稲田大学の所沢キャンパスで脳実習してきました
12月19日に早稲田大学の所沢キャンパスで人間科学部の健康福祉学科の榊原伸一先生の指導のもと、脳の実習をしてきました。
参加生徒は32名で主に1年生の理数科の生徒でしたが、2年生の看護系進学希望者や3年生の進路が決まった者も参加しました。
3年生のうちの1名は4月から人間科学部に入学予定の生徒です。
実習はまず、ブタの頭部(下あごは付いていない)から脳を取り出し。外観を観察します。
脳を覆っている最外層の硬膜(こうまく)という薄い膜ごと取り出します。
眼球の角膜・強膜、脳の硬膜は由来が同じとのこと。
実は発生学的にも眼球は脳の出先機関なのです。
どれも確かに薄い膜でしたが、「強」や「硬」という漢字が使われているだけあって、そう簡単に切ったりちぎったりできる程、柔らかいものではありませんでした。
動物の身体ってちゃんと頑丈にできているのですね。
続いて、脳の底部から出ている末梢神経(脳神経)やクモ膜下腔の血管の様子を観察しました。
脳を包んでいる膜は外側から硬膜、クモ膜、軟膜となります。
同時並行でマウスの脳を低温で薄く切り、切片をつくり、ニッスル染色し、大脳や小脳の様子などを顕微鏡で観察しました。
細胞を形態で識別し、構造から機能を考えることは大切なことです。
機能から形態を考えることが「設計」で、形態から機能を考えることは「形をよむ」という分析手法の一つを実物から学んだことになります。
昼は早稲田の学生さんと混じって学生食堂で昼食をとりました。
偶然にも理数科の卒業生から声をかけられました。
学部の3年生で認知科学を専攻したいとのことでした。
所沢北の制服の集団を見て懐かしくなったようです。
No77 落ち葉拾いを行いました。
12月20日(水)に落ち葉拾いを行いました。
所北の恒例行事として年に2回行っています。
学校の敷地内だけでなく、周辺道路やお隣の市民体育館の方まで広範囲に渡って葉を集めます。
今年は天候にも恵まれ、大量の葉を集めました。
学校周辺にはイチョウの木がたくさんあります。
イチョウは、葉の表面にクチクラという透明な膜が発達している植物の一つです。
クチクラはワックスを主成分とするため滑りやすいので、この時期になると天気予報などで注意を促すような話題で見聞きするようになります。
クチクラを形成する植物はイチョウだけではありません。
落ち葉の上を走ったり、自転車で通過するときは気をつけましょう。
ちなみに、植物のクチクラには水分の蒸発を防ぐといった葉を保護する役割があることで知られていますが、その構造については、まだ明らかになっていないことが多いそうです。(参考:クチクラ構造モデルに関する発見)
No76 期末考査が終わりました。
先週、4日間の日程で組まれていた2学期の期末考査が終わりました。
多くの生徒が自習スペースで朝のSHR前や放課後など、早朝から下校時間ギリギリまで学習に励んでいました。
所北生の皆さん、日ごろの学習の成果は発揮できたでしょうか。
勉強は日々の積み重ねが重要だとよく言われます。
「この前の授業で曖昧だったところを振り返っておこう」「問題演習をして単元に対する自分の理解度を確かめておこう」などなど、自分なりの課題を意図的に意識できると効率的です。
迷ったり悩んでいるときは、先生や友人など頼れる人に相談しましょう。
言葉にすることで頭の中が整理されるかもしれませんし、人の意見を聞くことでヒントが得られる可能性があります。
考査は終わりましたが、自習スペースでは今日も勉強する生徒の姿がありました。
大学受験を控えている3年生と、中には1,2年生も混じっているようです。
自学自習が習慣化していることは素晴らしいことですね。
No75 理数科サイエンスセミナー実施報告
令和5年12月13日(水)、理数科の1・2年生対象にサイエンスセミナーという講演会を実施しました。
これは年に2回、理数系の専門家を招いて、高校の範囲を超えた内容について知見を深めることを目的として実施しているものです。
今回の講師では東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻准教授の合田隆先生をお招きしました。
演題は「でたらめ」が役に立つ?!というものでした。
先生は工学部でモンテカルロ法というアルゴリズムについての研究をしており、そのモンテカルロ法の根底にある考えは、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」と言うもので、とにかく「でたらめ」な試行を繰り返すことで目的を達成しようとするものだそうです。
信じられないかもしれませんが、ビッグデータ時代におけるAI技術の基盤を支えるもので、広く用いられいるとのことです。
んーさようですか。
「正確なデジタル技術」を支えているのが「でたらめ」とは意外でした。
「でたらめ」とは、つまり乱数のことです。
どのように「でたらめ」を作り出せばよいのか。
また、「でたらめ」を超える方法はないのか、についての話しに生徒から質問がでていました。
たくさんの質問が出ることはいいことです。
こうした機会に質問力を高めましょう。
加えて先生からは、高校生活を送る上での心構えや日々のすべての授業の重要性にも言及いただきました。
ありがたいことです。
来学期の末には2回目のサイエンスセミナーを計画しています。
文学部の哲学科を卒業後に医学部で学び、女流作家でもある脳神経内科医の先生に来ていただくことになっています。
「幽体離脱」や「金縛り」にも触れるかもしれません。
どんな話になるか今から楽しみです。
No74 美術部の作品が校内に展示されました。
冬休み前のこの時期に、校内で美術部の作品が展示されています。
どれも力作ばかりで、部員一人ひとりがどれほどの時間をかけていたのかや、作品を仕上げるまでにどんなドラマがあったのかなど想像するだけで感動します。
ひと目でグッと惹きこまれる奥行きのある作品がありました。
構図やテーマなどの背景がよく練られた見ごたえのある作品がありました。
大胆な筆遣いで迫力ある作品がありました。
繊細で温かみのある作品がありました。
どれもそれぞれに味わい深く、心から楽しませていただきました。
今回は外部に公開していないのですが、今後そんな機会があったら素敵ですね。
この展示会、ぜひ多くの所北生にご覧いただきたいと思います。
No73 探究活動についてフォーラムに参加してきました
12月9日(土)に東京大学生産技術研究所内のコンベンションホールにて開かれた次世代育成フォーラムに参加しました。
未来社会をデザインできる人材の育成ー初等中等教育における探究活動の成果とこれからー
というタイトルのものでした。
まず開会行事では、東京大学の副学長の開会挨拶や昨年度から探究活動のテーマ設定で指導していただいている東京大学生産技術研究所の大島まり教授の趣旨説明、文部科学省の探究活動担当の学校教育官の来賓挨拶がありました。
その後の基調講演では、国立教育政策研究所や経済産業省からの講演があり、話題提供として同じく本校の探究活動の指導に関わっている川越至桜准教授などから話がありました。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社のプロボノ活動は今後に連携を模索したいと思わせるような内容でした。
プロボノ(pro bono)とは、職業上のスキルや経験を生かして取り組む社会貢献活動のことだそうです。
ラテン語の「Pro bono publico(公共善のために)」が語源といわれています。
そういえば、意外と大学教授なども高校生と話すことを苦にしない傾向があるように思います。
未来への投資と位置付けているからなのでしょうか。
こうしたフォーラムに参加し、情報収集することで、理数探究や理数探求基礎および総合的な探究の時間の充実に向けて郊外の組織(大学・研究機関や卒業生)と連携を「探究」中です。
考えてみると各教員の教員免許は各教科についてのものです。
それぞれの教育法は学んできましたが、多くの教員が探究そのものの手法やテーマ設定、探究の指導については手探りの状態ではないでしょうか。
前述の川越先生がおっしゃっていました。
「探究」をみんなで「探究」して知恵を出し合っていくことが肝要であると。
なお、当日の模様は後日YouTube「ChannelONG」で公開予定だそうです。
No72 東京大学 高校生と大学生のための金曜講座受講報告
去る12月1日は先端科学技術研究センターの都築怜理先生による講義でした。
まずは流体力学の基礎の話からです。
物質の三態のうちの液体と気体を合わせて流体といいます。
流体には粘性(粘り強さ)があります。
粘性には、
①せん断粘性 横ずれ方向の粘性
②体積粘性 体積変化に対する抵抗
③回転粘性 回転方向の粘性
の3種類があり、非圧縮性流体の支配方程式として、
①質量保存則
②運動量保存則
③エネルギー保存則
④状態方程式
があります。(私はこのあたりから「おいてかれる」感がでてきました)
その後は流体シュミレーションの話題に移りました。
都築先生のhttps://www.satoritsuzuki.org/galleryで検索してGALLERYを見てください。
息をのむような動画が現れます。
期末考査前でしたが2名の1年生が参加しました。
大学合格の後の世界を垣間見ることはモチベーションの維持につながります。
中学生の時に高校生活を想像できなかったように、今は大学生活や研究室(ゼミ)所属などイメージがつかめないでしょう。
それなら大学の講義を受けてみましょう。
面白がる自分に出会えるかもしれません。
というわけで今年の金曜講座はここまでです。
次回は来年、「西洋中世に発見されたあの世ー煉獄とは何か」
どんな内容か楽しみにしていて下さい。
No71_人権教育講演会(2年生)
11月に2年生を対象として、性の多様性・LGBTQをテーマとした人権教育講演会が行われました。
以前からあった社会課題ではありましたが、近年、特にこうしたトピックについてメディアを通して、よく見聞きするようになりました。
講演の中で性の4要素(身体的性・性自認・性的指向・性表現)について紹介されました。
この4つの要素の組み合わせや認識は単なるパターンではなく、個人によって多様であり、様々なグラデーションがあることが語られました。
また、最近行われた性別変更に関する訴訟等の話題についても触れていただき、性のあり方やLGBTQ当事者が直面している問題について主体的に考えることができる大変貴重な機会となりました。
講演の後には、生徒から多くの質問が飛び交い、様々な視点や立場に立った講演者からの回答を受け、学びを深めることができました。
No70 東京工業大学のフォーラムに参加しました。
11月25日(土)に東京工業大学の大岡山キャンパスで「理工系ライフと将来」というテーマの女性活躍応援フォーラムに参加してきました。
対象は女子中高生でした。
まずは物質理工学院応用化学系分子創成分野の中島裕美子教授による基調講演がありました。
化学は日常の生活のあらゆるものの「ものづくり」に深くかかわっているそうです。
たとえば化粧品 医薬品 自動車(タイヤ 塗料 座席カバー 燃料) 食品添加物 衣料 接着剤 PCやスマホの液晶 ・・・などなど数え上げるときりがありません。
伸びないゴムと伸びるゴムをつくり分けたり、豊富にある鉄などの金属を用いての触媒開発ができるそうです。
究極のものつくりとは「原子を選んで並べるこ」とあるいは「原子を制御すること」であるとのこと。
それによって生活を潤うおわせることができます。
次に5名の女子学生(学部生、修士、博士)と卒業生によるパネルディスカッションでした。
進路選択や学生生活、奨学金や短期や長期の留学などの体験談語られました。
その中で印象的だった内容は、「女子枠」での入学があることをチャンスと捉えてpositiveに活用してほしいと話していたことです。
1人の修士の女子学生はAO入試(現在では総合型選抜)で学部に入学したそうですが、ある友人から「裏口入学」のように思われていたそうです。
女子枠設定以前から「多少の偏見」があったとすれば、嘆かわしいことです。
「女子枠」というものが広く知られることを望みます。
よく言われますが、進んだ道を正解にすればいいし、結果、成功につなげてしまえばいいのです。
得意なことより好きなこと、人間は興味を持っていることなら、やり続けることができます。
例え研究することが苦しかったとしても、興味のある分野のことであれば、その分だけ楽しむことができます。
学生生活は、一つのことに集中できる贅沢な時間です。
できることならあの頃に戻りたい。
さて、来年の春にソメイヨシノが花を咲かせるころ、本校の3年生たちはどの大学のキャンパスに立っているのでしょうか。
ちなみに校内に桜並木がある大学は珍しいそうです。
確かに東大は銀杏並木ですね。
No69 科学館プレゼン研修を行いました。
10月30日(月)に理数科の2年生がお台場の日本科学未来館を訪れてプレゼンテーション実習を行いました。
まず午前中に常設展示を見学し、プレゼンテーションしたい題材を探して決めます。
決まったところから、その発表のための準備となります。
食事をはさんで午後は5人ずつ8班に分かれて1人ずつ発表し、その場で未来館の職員の方の助言・指導を受けました。
発表時間以外のところでは、グループ内での振替を含め、各自で展示についての学習を深めたり、自由見学などを行い、最後に全体の活動の振り返りと指導講評を受けました。
せっかく自分で調べたことでもあり、すべてを伝えたくなることろですが、発表時間内で伝えられることは限られてしまいます。
そこで、話す内容を精選し、伝えたいことを伝えるということが求められました。
今回の実習を通して、その難しさやコツ、といったものが学べたのではないでしょうか。
現2年生から思考力・判断力・表現力の育成が求められるようになりました。
当然のことですが先進的な研究は多くの場合、1人の作業ではなくチームで行われます。
得意分野を活かし合うためにはフォロアーシップやプレゼンテーション能力育成がこれまで以上に重要となるということです。
正解が無い、あるいは正解が複数ある問にに対してどう向き合って組織としてどう対応するか。
集合知としてどう機能させるかが大事なのです。
皆さんはこれまでinput重視の学習は多く経験してきました。
今後はoutputの経験もたくさんしましょう。
積み重ねた分だけ上達するはずです。
No68 実施報告 理数科体験授業
令和5年11月11日(土)に本校を会場として数学・物理・化学・生物の4分野で理数科体験授業を実施しました。
約90名の中学生とその保護者が来校し、高校での授業の雰囲気を少しだけ体験しました。
いかがでしたでしょうか??
今回実施した授業のテーマは以下の通りです。
数学:虚数への戦略(ストラテジー)
物理:光通信
化学:どこまで続くの? 長~いナイロン
生物:生命の誕生
来年度入学する1年生は理数科9期生となります。
今回は「お客さん」でしたが入学したら授業も部活動も所北の「生徒」になります。
夏の臨海実習や大学・研究機関の実習など準備しています。
もちろん課題研究も2年次と3年次の2年間にわたって実施することができます。
学力検査は傾斜配点です。数学と理科に力を入れて勉強しておいてくださいね。
待っています。
No67 サボテンの花とウニ 生物室の様子
生物室のサボテン(たぶんエキノプシス属)の花が咲きました。
多肉植物であるサボテンはCAM植物なのでCO2固定経路が通常のC3植物とは異なります。
その右はオリヅルランです。
走出枝(runnner)を伸ばして無性的(花と実を経ずに)に増えます。
海水の水槽にはアカウニとムラサキウニとバフンウニとイトマキヒトデなどがいます。
水槽下方に骨格だけになったウニの遺骸は、とある捕食者の仕業ですが、分りますか??
犯人はヒトデです。
No66 海外日本語教師が来校しました。
令和5年11月2日(木)に29ヵ国から41名の海外日本語教師の方々が来校しました。
英語や地理、生物などの授業を通して生徒との交流を行い、放課後には茶道部による茶道体験がありました。
日本語教師の方からは、高校生とお互いの国のことを紹介し合う中で日本の文化を改めて知り、とても勉強になったとの感想をいただきました。
国による違いは多くありますが、共通することもたくさんあります。
本校の生徒にとっても日本以外の国のことを知る貴重な機会となりました。
No65 2学年が修学旅行に行ってきました。
令和5年10月3日(火)から4日間の行程で修学旅行が行われました。
今から4週間ほど前のことですが、生徒の皆さんにとっては遠い昔のようでしょうか。
それとも昨日のことのように思い出せるでしょうか。
1日目は広島県の平和記念公園を訪れ、ガイドから被爆についてなどの話を聞きながら碑巡りをしました。
その後は、クラスごとに代表者が誓いの言葉を述べて平和セレモニーを行い、平和記念資料館を見学しました。
事前に行った平和学習で被爆体験伝承者の話として聞いたことと重なる部分が多くあったので、様々に学び取ることができた貴重な時間となりました。
2日目は、まずは宮島を訪れたあと、広島・神戸を班別研修としてそれぞれ計画した行程で1日行動し、新神戸に集合し、淡路島のホテルへ移動しました。
3日目は渦潮クルーズ、うどん作り、ケーキづくり体験、道頓堀散策など、各自で選んだ体験学習をグループごと行い、クルーズ船でビュッフェ形式の夕食をとりました。
4日目はバスで京都へ移動し、半日散策しました。
連日大きな移動を伴いながらの旅行となりましたが、各地での経験は非常に充実したものとなりましたね。
先日行われた事後学習において、この旅行の思い出を短歌に込めて表現しました。
比喩や体言止め、反復法など、これまでに知り得た様々な技法を駆使して言葉に緩急をつけながら修学旅行中の思い出を綴りました。
修学旅行を終えると、どこか一区切りといった雰囲気がありますが、皆さんの心境はいかがでしょうか。
ぜひ、今回の旅行での経験を糧にして、これからの学校生活に励んでほしいと思います。
No64 早稲田大学生命科学系シンポジウムに参加しました。
令和5年10月28日(土)の午後に、早稲田大学東伏見キャンパスで人間科学学術院生命科学系シンポジウム「脳の不思議と人間の進化」が行われました。
高校生~大学学部3年生くらいを対象にしたこの企画は、未知の脳の働きや人類の進化との関係など、これから大学で神経科学、生物学、医学を学ぼうとしている高校生に刺激を与え、これからの生命科学に興味が持てるような内容でした。
講師を務めるのは各分野の著名な先生方であり、全ての講演は高校生が理解し興味を持ちやすい内容(専門的すぎないように)になるように工夫されていました。質疑の時間などには生徒が積極的に疑問をぶつけていました。
岡山大学の解剖学の川口綾乃先生からは、神経幹細胞とそこから非対称分裂によって分化した細胞の「移動」の話がありました。
動物の細胞ですからニューロンも動くのです。
幹細胞(stem cell)と分化(differentiation)した細胞の違いは分かりますね。
もやっとした生徒は生物室まで来てください。
独協医科大学の脳神経内科医でもあり作家でもある駒ケ嶺朋子先生からは、擬死(死んだふりをすること)や臨死体験、体外離脱、魂の概念などといった人間科学科のコンセプトに合致した内容の講義でした。
先生は早稲田大学の文学部を卒業後に医師になった変わった経歴の先生です。
先生によると右脳の側頭頭頂結合部(そくとうとうちょうけつごうぶ)の不具合で体外離脱の感覚が生じることが実験で示されているようです。
スポーツなどの極限の状況でも自分を上から見ている体験は起こりやいすそうです。
文系だか理系だか医系だかオカルト系だかわからなくなりそうですね。
東京大学理学系研究科の鈴木裕宣先生からはヒトの脳の肥大化とガンになりやすいことは、実は関係があるのではないかという内容でした。
確かにニューロンが増えることとガン細胞が増殖することは共通点がありそうですね。
同じく東京大学理学系研究科の太田博樹先生からは「ヒトの進化と脳の謎~なぜネアンデルタール人のゲノムを調べるの?」という演題で、絶滅した化石人類の説明や骨から縄文人のDNAを抽出する話がありました。
私たちはネアンデルタール人から遺伝子をかなりの割合で受け継いでいるようです。
各先生からはご自身の高校時代や研究職を目指した動機などのエピソードが語られ、生徒が触発されるコンテンツが多くみられました。
世の中には一つのテーマにこだわって、一生をかけて面白がって研究をしている大人がけっこうたくさんいるのですね。
大変ためになったシンポジウムでした。
No63 東京大学 農学部公開セミナー
10月21日は東京大学のhome coming dayでした。
その一環の行事として農学部の弥生講堂一条ホールで公開セミナーが開かれました。
テーマは「GXってなんだろう?」
まずは語句説明
・DXはデジタルトランスフォーメーション・・・デジタル技術で「社会や生活の形を変える」こと
・GXはグリーントランスフォーメーション・・・温室効果ガスの排出削減を目指す取り組みを、社会全体の変革につなげようとする活動
応用生命化学専攻の鈴木道生教授からは、バイオミネラリゼーションつまり生物が鉱物を生体の内外に生成する現象についての講義でした。
いまさらですが脱炭素技術の開発が世界的に重要な課題になっています。
地球上で最も多い炭素の化学形態は炭酸カルシウムであり地球上の存在量の8割が石灰岩中にあるとされています。
何が言いたいかというとその石灰岩の生成の溶剤をほんの少し変動させるだけで大気中の二酸化炭素の挙動が劇的に変化する可能性があるそうです。
真珠を作るアコヤガイが炭酸カルシウムのバイオミネラルのモデルとして紹介されていました。
北海道演習林の尾張敏章准教授からは、広大な演習林を「林分施業法」という手法を用いて持続可能な森づくりの紹介がありました。
樹木の密度や種類・大きさ、天然更新の良否などでいくつかの森林のタイプ(林種)に区分し伐採や造林(施業)を各林種の林分状況に応じて行う手法だそうです。
その森林管理の手法としてDXが進められているとのこと。
それは眼を見張るものがあり、例えば、地理情報システム(GIS)、全球衛星測位システム(GNSS)、レーザー計測(LiDAR)、無人航空機(UAV)ドローンなど、林業は最先端技術によって支えられているようです。
暗くなりましたが安田講堂前で記念撮影を撮りました。
一条ホールは一条工務店が作ったそうです。
木のぬくもりが感じられる会場でした。
農学部関連のイベントとして、
ハチ公生誕100周年(農学部公開セミナー特別企画)「ハチ公学〜ハチから広がる学の世界〜」
が11月4日に行われます。
会場は東京大学農学部1号館2階 第8講義室(第「ハチ公」義室とのこと)
受講希望者は生物室まで申し出てください。
No62 東京大学金曜講座 受講報告
10月20日(金)の講義は学際科学科の舘知宏教授による「折る・詰む・編む かたちがつなぐSTEAM協働」でした。
先生は、小学生の頃に折り紙作家の前川淳さんによる『悪魔』から影響を受け、折り紙や建築に興味を持ち形態(かたち)と機能(はたらき)の関係を理解したいと考えるようになったそうです。
機能から形態を導き出す作業は「設計」です。
逆は「かたちをよむ」でしょうか・・・適切な述語が思いつかないのですが。
「折る」とか「しわを作る」とかは日常にありふれています。
紙や布を折ったり服の袖にしわが寄ったり焼き魚の皮が身が縮むことでしわで模様ができたりします。
昆虫が羽化するときに縮まっていた翅が広げられたり、ヒトの大脳の表面のしわもその例として挙げられます。
1枚の紙から、しわを利用して立体にするのが折り紙といえるでしょう。
小学校の図工の延長に数学(幾何学)や建築学や美学があるそうです。
タンパク質もアミノ酸の鎖(線状)から自発的に立体構造を作り細胞の構造に寄与し機能を担っています。
https://www.youtube.com/watch?v=vwFhqnGAyxM
舘先生の動画を紹介しておきます。
きっとビックリしますよ。
ぜひ見てみましょう。
次回「多角的に史実を見る:北アフリカ植民地史研究の現場から」
講師:渡邊 祥子(東京大学 東洋文化研究所 西アジア研究部門・准教授)
以下講義概要です
この報告では、第一次中東戦争(1948─49年)の際のチュニジア人義勇兵運動を題材に、チュニジア・ナショナリスト指導者の視点、 フランス・イギリス当局の視点、義勇兵たちの視点からどのような史実が見えてくるか検討する。
民地史研究で用いる多様な史料を紹介し、歴史を研究する楽しさと難しさを学ぶ。
世界史選択でなくてもイスラエルとパレスチナの紛争について理解する一助になるかもしれません。
【ご案内】県立所沢北高等学校学校公開について
保護者の皆様
地域の皆様
日頃より本校の教育活動にご理解、ご協力を賜り誠にありがとうございます。
さて、本校では、添付資料のとおり授業公開を実施いたします。
保護者・地域の皆様にご覧いただければ幸いです。
つきましては、ご多用の折とは存じますが、ご参観いただきたくご案内申し上げます。
No61 東京大学One Earth Guardians公開シンポジウムに参加してきました。
10月7日(土)に、東京大学本郷キャンパスで開かれた「ネイチャーポジティブな未来へ ~人の暮らしと生物圏の折り合いをつけるためには~」をテーマにしたシンポジウムに参加してきました。
モデレーターは東京大学大学院農学生命科学研究科教授の髙橋 伸一郎農学博士でした。
この活動は、東京大学農学部の取り組みでOne Earth Guardians育成プログラムという活動の一環で行われました。
人類は700万年前にチンパンジーなどとの共通祖先から別れて以来、微生物、植物、動物、鉱物、水など地球上のあらゆる「もの」を利用して生きながらえてきましたが、ヒトを含めた生物の共存共栄のため、かつて地球上の生物資源を利用することで起こした問題を俯瞰的に洗い出し、解決していくことが「農学」の使命だそうです。
その問題解決を「人間中心」に考えていいのか。
例えば、トキや希少生物は絶滅させないようにするが、天然痘やコロナのウイルス(ウイルスを生物ととらえていいかは議論がありますが)は根絶させていいのか。
ヒトの立場でホモサピエンスが永続するような方針で地球の環境を考えていいのか。
などなど自分事として考えて行動する必要があるとのことです。
分からないから、迷っているから、じっくり考える。
自分の狭くて浅い考えでは解決できないので調べる学ぶ、まず巨人の肩の上まで登りましょう。
少なくとも登る努力をしましょう。
そうすれば登ろうとすると見える風景も変わるかと。
写真は会場での様子です。
参加した全員が意見を表明しました。
後ろに立っている方がモデレーターの髙橋先生です。
過去にはNHK高校講座の生物基礎に出演していた方です。
2週間後の21日には農学部公開セミナーが予定されています。
中間考査の真っ最中ですが、希望者は生物室前の名標に名前を書いてください。
No60 東京大学 金曜講座 受講報告
10月6日(金)の金曜講座は、総合文化研究科准教授の松井裕美先生による講義でした。
テーマは「フランス美術を通して知る西洋の文化・歴史・思想」ということで、19世紀や20世紀の主にフランス絵画をふんだんに用いた資料も準備されていました。
世界史選択の生徒など資料が欲しい場合は申し出てください。
講義では、まず美術史についての話がありました。
「どの作品に価値があるのか」という品定めではなく、「なぜその作品に価値が認められるようになったのか」という価値形成の変遷と要因の分析が大切だとのことです。
例えば、第二帝政期の普仏戦争の勃発やパリ・コミューン結成の直前に、古い貴族の仮装をして野外で食事する男女の様子を印象派風に描くことで何を伝えたかったのかであったり、狩りのいでたちを描写し、髪をなびかせることで何を暗示したかったのかなどの視点から、画家が伝えようとしている「何か」にどのような歴史的・社会的・政治制度的背景があるのかを読み解くのだそうです。
んーなかなか深いですね
次に西洋から見た憧れの東洋、魅惑のオリエントという話題がありました。
東方の世界を理想化し、変化のない・時間のない永遠の習慣と儀式の世界としてオリエントは描かれているそうです。
西洋人あるいは男性性がその支配への欲望を見透かされないようにニュートラルに描かれていると解釈できるのだそうです。
んーこれも深い読み解きですね。
浮世絵や日本画家とのつながりについても触れていました。
黒田清輝は法律家を目指してフランスに留学後画家に転向した教育者・美術行政家です。
黒田自身の作品や印象派との関連あるいは浮世絵との類似性など、どちらがが「本家」か「本歌取り」はどこまでさかのぼれるかという面白い問題提起でした。
美術史を学ぶことは、19〇〇年に何が起こって、どのような人物や仕組みがどのように変遷したかという、年代や固有名詞を明らかにすることが最終目的ではなく、その時期に特定の背景を持った人物が、ある顕著な特徴を持った絵画・作品を制作したことの「歴史的な意味」について考えを広げることが大切なようです。
現代美術はよくわからないと言われますが、その問いに松井先生は「答えではなく問を引き出すから」と答えました。
詳しく知りたい人は、
”現代アートはどうして難しいの?→松井裕美|素朴な疑問vs東大”
上記の検索ワードで探してみてください。
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/z1304_00210.html
講義を受けながら、わたしは小学生の低学年の頃にテストのプリントだったかと思いますが、裏の白紙に戦車の絵をずっと描いていたことを思い出しました。
あの時のわたしは何を思い、何を表現したかったのでしょうか。今となっては謎ですね。
No59 東京大学金曜講座、受講報告
冬学期(Aセメスター)の2回目の講義は9月29日(金)に行われました。
テーマは「漸化式とグラフと団代数」で、担当は理学部数学科教授の伊山修先生でした。
数字の繰り返しによる模様をフリーズFriezeといいます。
簡単なルールに基づいて作られる縦横に並んだ数字の繰り返しが、装飾された横壁の様子に似ていることからFriezeとよぶそうです。
この数字の並びは、フィボナッチ数列や多角形の三角形分割と関係があったり、m×n行列を用いて表現できたりと数学のほかの分野と関係が深いとのことです。
同じ理屈で説明がつくということは、何かしらの統一できる原理原則があるのではないかと思いたくなります。
素人の全くの妄想ですが・・・
次回は10/6(金)の「フランス美術を通して知る西洋の文化・歴史・思想」です。
世界史選択の生徒は聴きに来てください。
2年生が修学旅行から帰ってくる日です。
自宅で受講したい場合はstアカウントを教えてください。
ZoomウェビナーURLを伝えます。
Frieze of Parnassus. Photo by DAVID ILIFF. License: CC-BY-SA 3.0.
https://en.wikipedia.org/wiki/Frieze_of_Parnassus
No58 看護師の卒業生との交流
9月25日(月)、在校時に女子バドミントン部の所属で、現在、防衛医大病院の看護師をしている卒業生の先輩2名から、看護系進学希望の3年生3名と2年生2名が話を聞くという機会をもちました。
近くにある防衛医大病院や防衛医科大学校には、本校の保護者や卒業生などが働いており、所北生も大学校の運動部などと交流があります。
防衛医科大学校への進学には就職という要素もある上、選考は一般の受験と異なり、かなり早い時期に実施されます。
そのため3年生の生徒によっては進路決定に際して不安を抱えることがあります。
そこで卒業生を招き、大学校で教育を受ける様子や勤務の実態などを直接話を聞く機会を設けています。
身近な先輩からの言葉は、数年後の自分をイメージする上でとても参考になるものでした。
サクセスモデルと交流することでモチベーションの向上と維持を期待しています。
願わくば、今回話を聞いた生徒、広くは卒業した所北生が、後に自分の後輩たちの面倒を見に来てほしいものです。
その積み重ねが校風・伝統となっていくような気がします。
57_東京理科大学 第6回坊っちゃん講座受講報告
9月16日(土)の午後に坊っちゃん講座がオンラインで開かれました。
この日も学生スタッフは理学部化学科2年生の本校卒業生でした。
吹奏楽部だったこの生徒は、対面講義だったコロナ感染拡大前に神楽坂キャンパスでこの対面講座を受け、理科大を受験しようと決めました。
推薦入試の面接官が何とその担当講師の教授でした。
「先生の講義を坊っちゃん講座で受けました」
「少し難しかったけど素敵な講義でした」
無事合格し、現在は運営などの学生スタッフとして定期的に関わっており、その他にも数学体験館でもコミュニケーターとして活躍しているようです。
今回の講義は「数学から現象を眺める」というテーマで数学の偏微分方程式の話でした。
関数の時間による変化を扱う分野だそうです。
講師の側島基宏先生は数学と物理しか勉強しなかったとのこと。
やっとのことで理科大に入学後にまず担当教授から「国語が苦手で数学科に来た奴はすぐにやめろ!」と指導を受けたそうです。
その言葉の真意は、後になって「数学は論理の積み重ねを最も重視する学問なので言語の操作は必要不可欠だ」という意味だと分かったそうです。
思考や論理は言語で行うので確かに国語力は大事ですね。
確かに大学での数学には数字が出てきません。
記号ばっかりです。
教授からは、「高校数学は”筋トレ”だと思って頑張ってほしい」だそうです。
その他には偏微分と素数のつながりやフーリエ級数、数学者の岡潔とエヴァリスト・ガロアの話などがありました。
次回は10月7日(土)に「量子コンピューターって何だろう」というテーマの講義です。
これから君たちが生きていく社会はAIと量子コンピューターの知識無しでは語れないものになるでしょう。
受講希望者は申し出て生物室前の名標に日付を記入して下さい。
No56 科学の甲子園の準備が始まりました。
第13回科学の甲子園埼玉県大会が、令和5年11月18日に行田の総合教育センターで実施されます。
その県大会を勝ち抜くと、3月につくば市で行われる全国大会に進むことができます。
大会に向けて11月上旬までの間、過去問題(筆記競技)を用いて事前学習会を定期的に実施します。
あとひと月ほどすると実技競技の内容が知らされることとなります。
昨年度の課題は、プロペラカー作成と試技でした。
科学の甲子園には筆記競技と実技競技の2分野があり、所沢北高校は昨年度、筆記部門で3位に入賞しました。
さらにさかのぼると、平成27年度の第5回および28年度の第6回では総合部門で3位という記録を残しています。
今年も全国狙います!
No55 筑波大学 GFEST 活動報告
8月21日および22日に筑波大学第2キャンパスにおいて夏の実習が行われ、本校から2名の生徒が参加しました。
主な活動内容は次のとおりです。
・心理学講義
偶然の力を上手に利用するには
・実習
シアノバクテリアのゲノムを利用してPCR
フジツボ幼生の観察
・English Cafe
留学生との交流
写真は撮影してきたフジツボの幼生の顕微鏡写真です。
GFESTの詳しい説明は下記URLからご覧ください。
この3月の卒業生でGFESTに参加していて筑波大学の推薦入試制度を利用して入学した女子生徒がいます。
進学するための手段というわけではないですが、大学で興味のある分野の指導を受けられることは有難いことですね。
高校に無いものは専門家の知識と施設設備で学ぶのが一番です。
大学にはそれが揃っていますから。
No54 2学年で平和学習を行いました。
9月8日(金)、2学年で平和学習が行われました。
4限は、クラスごとに複数の動画を見ながら、様々な視点で平和や戦争と向き合うことなどについて個人で考えた後、グループに分かれて意見交換を行い、平和や自分の考え方についてなどを深めました。
これらを踏まえて5限には、被爆体験伝承者の方をお招きして、講話をいただきました。
講師の方の話し方や言葉の選び方、生徒への問いかけなどには、心に響くような現実味があり、戦時下の暮らしや原爆の被害、体への影響など、その時の様子が鮮明に伝わってくるようでした。
社会情勢が不安定であることも相まってか、学習に向かう姿や講話を聴く生徒の表情から真剣さがよく伝わってきました。
2年生は10月に修学旅行を控えています。
そこで広島を訪れ、今日の学習で学んだことなどを実際に見聞きすることとなります。
No53 進路LHRが行われました。
9月8日(金)の5限に1年生と3年生でそれぞれ進路LHRが行われました。
1年生では、冒頭に、夏休みに取り組んだ課題についてグループ内で発表をしました。
課題の内容は、職業に関することなど、決められたテーマに沿った書籍を読みレポートにまとめるというものです。
実際に読んだ本を持ってきて発表している生徒もおり、熱心に情報共有していました。
その後、大学進学、就きたい職業、さらにはその先の人生をどう生きていくかなどに考えを巡らせながら「キャリア」について考える時間がありました。
また、今現在、どんな分野に興味があるかについても触れながら、進路実現のために必要となる学習計画の立て方、7月に実施した実力テストの結果の振り返りなど、現実的な話もありました。
3年生では、入試に向けた具体的な話がありました。
はじめに昨年度の入試の概況について説明があり、昨年度入試のデータから近年の受験の傾向を改めて確認しました。
その上で、志望校を検討するために模試をどう活用するといいのか、また第一志望校やいわゆる挑戦校を目指すことで自分の成長が見込まれることなどの話がありました。
第一志望校の受験と並行して併願校を決める必要があることも説明がありました。
併願校の検討は、試験科目や方式、大学の所在地、受験日や合格発表日がいつ頃かなど、大学の情報を収集が重要となります。
また、第一志望校を目指す上で心理的な安心を得ることができるという点では、併願校の中に試験日の早い安全圏にある大学も含めることも有効です。
本校では、志望校と併願校のスケジュールを一覧にできるシートを用いて、計画的に受験対策ができるよう進路指導を行っています。
1年生からの進路実現に向けた積み上げが3年生の段階での進路選択に大きく関わっていることがよくわかる1時間でした。
また、放課後には3年生の希望者を対象とした模擬面接説明会もあり、3年生はこの日の午後は、進路についての話をたくさん聞きました。
どれも大事な話でしたが、自分の進路選択に合わせてポイントはおさえられましたか??
No52 共通テスト説明会がありました。
9月4日(月)、文化祭の片づけを終えた午後の時間に、3年生を対象とした共通テスト説明会が行われました。
説明会は、各クラスをオンラインでつなぎ、担当教員が提出書類の確認や志願票を書く際の留意点をひとつずつ確認しながら、進めていました。
教室ごとに担任が必要に応じて補足をし、志願票の内容に間違いないか一人ずつ見て回っていました。
こんなに丁寧に説明があったら、ありがたいよなあという印象を受けました。
受験に必要な書類の確認や提出が始まっています。
みなさんの進路希望によって用意する書類や提出日が様々です。
余裕をもって準備できるよう、心配なことがある時は、早めに担任や進路の先生に相談するようにしてください。
No51 北高祭にご来場いただきありがとうございました。
令和5年9月2日(土)と3日(日)の2日間で所沢北高校の文化祭「北高祭」が開催されました。
吹奏楽部のビッグバンドの演奏から始まり、2日間で6000人近い来場者にお越しいただきました。
今年度はレクリエーション、乗り物などに加え、喫茶形式の食品販売や調理もありました。
また、体育館や特別教室での文化部による演奏・発表なども大いに盛り上がりました。
お越しいただいた方には、より多様な本校の文化祭をお楽しみいただけたのではないでしょうか。
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
そして、全体の企画・運営を担った生徒会の生徒をはじめ、学級の企画、部活動の発表で活躍した生徒の皆さん、本当にお疲れさまでした。
皆さんの頑張りは間違いなく、最高の文化祭を創り上げましたよ!
No50 始業式で2年生の萬上(まんじょう)さんが総探に関するプレゼンをしました。
8月10日(木)に行われたPLIJ(学びのイノベーション・プラットフォーム)主催のサマーキャンプに参加しました。
このキャンプは、教員・行政・企業など、全国から集まった参加者が総合的な探究の時間(以下、総探)を通じて様々な学びを得るというプログラムで構成されています。
プログラムの一つに、生徒の視点から見た総探について考えるというフェーズがあり、萬上さんは、埼玉県代表の発表者としてプログラムに登場しました。
参加者から発表内容が大変好評だったので、本校の始業式でも発表することにしました。
萬上さんによると、総探を通して答えのない問いに真摯に向き合う過程が、将来社会で必要とされる力を養う重要な一環であると感じたそうで、このことを全校生徒に向けて発信していました。
また、社会人に求められる力についてChatGPTに尋ねると、
①コミュニケーション能力
②リーダーシップとチームワーク
③問題解決能力
④自己管理と時間管理
⑤適応力
という5つの要素が浮かび上がったそうです。
これらは単なる要素ではなく、総探活動を通じて身についたことと同じだったそうです。
具体的な事例を挙げながら、それぞれの要素がどのようにして自分の成長に繋がったかを熱心にプレゼンしていました。
さらに、夏休みに埼玉県が主催した学際的な学び推進事業(広告クリエイター研修@電通、地域創生研修@いすみ市)に参加したことを生徒に共有し、学際的な学びの重要性についても語りました。
萬上さんは自身の興味や関心が広がりによって、将来に役立つ力、課題を自らの手で発見する能力が総探を通じて磨かれていったことを強調し、新しい領域に挑戦する姿勢を培ったことを伝え、発表を締めくくりました。
生徒自身の視点から、こうした話が聞けるというのは、貴重なことだと感じます。
総探活動は困難を伴うこともありますが、その一方で多くの成果を生み出すものでもあります。
プレゼンテーションを聞く全校生徒たちも、真剣に内容に耳を傾け、発表が終わると大きな拍手が湧き起こりました
発表した生徒、そして聴衆として参加した生徒たちや教員にとって、非常に有意義なひとときとなりました。
No49 県立高校学際的な学び推進事業“地域創生研修”に参加しました。
8月23日(水)、県立高校学際的な学び推進事業の地域創生研修に、本校の生徒4人が参加しました。
この日、彼らは千葉県のいすみ市役所といすみ鉄道を訪れ、住みたい田舎ランキング1位常連のいすみ市の地域創生戦略について熱心に探求しました。
いすみ市の取組について、市の職員の方々から直接貴重な知識を得ることができました。
また、いすみ鉄道では実際に列車に乗車しながら社長の熱心なプレゼンテーションを聞く機会があり、地域の発展に向けた独自のアプローチや展望について深く学ぶことができました。
生徒の感想の中に「人口推移等のグラフに数学の知識が応用されており、自分の好きな数学が現実の社会でどれほど役立つのかということに感銘を受けた」という内容がありました。
学校の教育内容と現実社会との結びつきを、実際の体験を通じて生徒自身が気づく貴重な学びの場となりました。
これらの学際的な経験は、将来の社会で求められる力を養う上で不可欠なものであり、今後も生徒にこのような機会を提示し続けていきたいと思います。
No48 生物オリンピック予選 結果報告
令和5年7月16日(日)に本校を会場にして日本生物学オリンピック2023予選が行われました。
その結果が届き始めましたので一部紹介します。
全国から3,255名の受験者があり本校からは14名が挑戦しました。
その中から3年生の理数科の男子生徒が117位の成績で上位5%に入り、優秀賞が贈られました。
さあ来年に向けて学習し始めましょう。
テキストはCampbell Biologyです。(版が多少古くても大丈夫)
「1・2年生保護者進路講演会」の開催について
初秋の候、保護者の皆様には益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
日頃、本校のPTA活動にご理解ご協力をいただき誠にありがとうございます。
さて、下記の資料のとおり令和5年度保護者進路講演会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。
No47 慶応大学GSCキックオフミーテングに参加してきました。
グローバルサイエンスキャンパス事業(GSC)とは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が支援している事業の一つで、慶応大学では「医学・医療への第一歩 努力は天命さえも変える」というコンセプトの下もとで実施されています。
今年度もキックオフミーティングが大学病院に隣接する信濃町キャンパスの総合医科学研究棟で行われ、本校の参加者は対面とオンラインで参加しました。
当日の講演のうちの一つは、慶應義塾大学医学部大学院医学研究科の石井・石橋記念講座(拡張知能医学)教授で、国立研究開発法人理化学研究所の情報統合本部、先端データサイエンスプロジェクトプロジェクトリーダー、開放系情報科学チームチームリーダーである桜田一洋先生によるもので、「AI 時代の医療から未来の社会を考える」というテーマでした。
桜田先生によると、現在の人工知能AIである第3世代は機械学習ベースであり、今後は第3.5世代の基盤モデルなるものに移行しつつあるそうで、第4世代には人間の自然知知能に基づいたAIになるそうです。
この基盤モデルによる医療の支援によって、臨床上の意思決定の半自動化が可能になるとのことです。
さらに拡張知能医学についても説明がありましたが、んー正直に言って話を聞いただけでは理解しきれませんでした。
つるんと直ぐに分かってしまうことはつるんとすぐに忘れますし、知的パフォーマンスが向上するとは思えません。
うんうん唸って考えて理解したときは嬉しいし、自分のものになります。
分からない、説明したい、知りたいという内なる好奇心から研究者は研究を続けます。
そんな大人がたくさんいます。
皆さんも、うんうん唸って考えて考えて、今より成長した自分に会いたくないですか??
学習することは変わることです。
変わることは辛いですが楽しいですよ。
最後は他校の生徒と「生成AIとの付き合い方について 利点と欠点」のグループ討論を行い、解散となりました。
写真の背景の肖像画が誰かわかった生徒は生物室まで来てください。
豪華景品はないですがプレゼントを用意しています。
No46 日本科学未来館で脳科学の講座に参加してきました。
8月26日に江東区のお台場の未来館でに日本神経科学学会主催の市民公開講座「脳科学の達人2023」が開かれました。
プレゼンターは4人の先生方
毛内拡先生(お茶の水女子大学)
中島美保先生(理化学研究所)
小黒ー安藤麻美先生(エクセター大学/東京理科大学)
五十嵐啓先生(カリフォルニア大学)
懇意にさせてもらっている3人目の麻美先生は所沢市出身で、大学までは理論素粒子物理学を学んでいたそうです。
大学院から生物環境適応学に移り東京大学卒業後はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)やユトレヒト大学医学センター(UMC Utrecht)で自閉症などの精神疾患や発達脳科学の研究を進めました。
現在はイギリスのエクセター大学の医学部で活躍されています。
講座の中では、専門的な見地から研究の一端について話があり、高校時代の数学の定期テストで100点満点の5点を取ったことがあるという「黒歴史」も披露していました。
自分を信じて好きなことをトコトンやる、粘り強く突き詰めることが大切なようです。
写真は当日のチラシと未来館で買ってきた理化学研究所のTシャツです。
No45 東京理科大学神楽坂キャンパスで細胞培養と微生物培養の実験を行ってきました。
8月24日(木)は、ニワトリ胚からの心筋や骨格筋の細胞の採取と培養実験の2日目でした。
指導していただいたのは客員教授である松田先生でした。
一般に細胞培養ではペトリ皿で培養するので、通常の顕微鏡ではなく倒立顕微鏡を使います。
しかし、このタイプの顕微鏡は高等学校には無いことが普通です。
高校で実施する場合は、この課題をどう克服するかが課題です。
翌日の25日は、乳酸菌などの細菌を使って「薬味」や「金属」や「紫外線」などの殺菌作用を調べる実験を行いました。
このプログラムではTA(ティーチングアシスタント)として2人の本校卒業生が手伝っていました。
3番目の写真の右端の2人、現在は理学部の数学科と化学科の2年生です。
先の話ですが、
10月28日(土)と11月12日(日)に工学部の工業化学科と創域理工学部の電気電子情報工学科の「高校生のためのサイエンスプログラム あなたも一日大学生」が予定されています。
それぞれ葛飾キャンパスと野田キャンパスです。
教室に案内掲示を貼りますので希望者は申し込んでください。
いつも言っていることになりますが…
みなさんが中学生の時、高校での生活や部活動の様子は分かりにくかったのではないでしょうか。
だから高校に行って、実際に体験することが大切なわけです。
同様に、大学での生活や大学での講義・実験の様子を想像はできても実際のところは分からないことが多いものです。
だったら、実際に行って、見て、聞いて、体験してきましょう!
中学校より高校、高校より大学、どんどん世界は広がっていきます。
No44 東京大学 本郷キャンパスツアー実施報告
8月23日(水)に1年生と2年生の希望者45人が参加し、東京大学本郷キャンパスツアーを行いました。
対応してくださったのは現役東大生32名でした。
パネルディスカッションや研究室訪問、さらに図書館見学とモチベーショングラフを用いてのワークショップなど、滅多にできない貴重な体験をしてきました。
充実したプログラムも去ることながら、やはり年齢や話法が近い学生さんと触れ合ったことで、生徒達は様々な刺激を受け、触発されたようです。
訪問研究室は以下の通りです。ご対応、ご協力くださった研究室の先生方、ありがとうございました。
1 理学部 大学大学院理学系研究科 化学専攻生物有機化学教室
2 教育学部 教育学研究科 附属 発達保育実践政策学センター(Cedep)
3 工学部 大学院工学系研究科 研究科長・工学部長 システム創成学専攻
4 農学部 農学生命科学研究科 応用動物科学専攻高次生体制御学講座
5 理学部 大学院理学系研究科生物科学専攻
6 文学部 人文社会系研究科・文学部 中国思想文化学研究室
7 文学部 イスラム学研究室
8 文学部 倫理学
9 文学部 美学芸術学研究室
訪れた工学部の研究室は、なんど工学部長の先生の部屋でした。
貴重な資源を南鳥島のレアアース泥から取り出すことで脱中国依存できるのではないかとの話しでした。
資源をめぐっての争いを無くして、ノーベル化学賞と平和賞のダブル受賞を目指しているそうです。
学部長から熱いメッセージをもらいました。
安田講堂の前の集合写真で水色のTシャツを着ている方々が東大生です。
No43 2学期が始まりました。
いよいよ2学期がスタートしました。
始業式が行われ、校長先生のあいさつ、生徒指導部からの話に加えて、部活動の表彰、ニュージーランド研修や学際的な学び研修の生徒による報告がありました。
誇らしく賞状を受けとる姿や、生き生きと研修報告をしている生徒の姿から、所北生にとって、この夏がいかに充実いていたかを感じ取ることができました。
みなさんもきっと、夏休みにしかできない貴重な経験や体験を得ることができたのではないかと思います。
さて、2学期は文化祭をはじめ、特にイベントが多い時期となります。
逆に言えば、みなさんの活躍、新しい発見のチャンスが多くあるということでもありますので、機会を捉えて、ぜひ、色々なことにチャレンジしてほしいと思います。
No42 ”広告クリエイター研修”で学際的な学びを
8月18日(金)、本校の生徒15名が株式会社電通で行われた「県立高校学際的な学び推進事業”広告クリエイター研修”」に参加しました。
7月にオンラインで行われた「言葉と広告」と題した研修の続編です。
埼玉県内から集まった約40名の生徒とともに、4〜5人のグループに分かれ、アイスブレイクを通じて交流を深めた後、消しゴムの15秒CM案をチームで創り上げることに挑戦しました。
アイデアを絞り込み、最終的に劇として表現することで、独自のCMを完成させました。
アイデアの想像過程を通じて、広告制作の一端を実践的に体験し、自らの発想と表現力を養う貴重な機会となりました。
学問は、最初から国語や数学、歴史などに分かれていたわけではありません。
学校では便宜的に教科に分け、文系や理系を区別しているだけです。
社会に出ると正解のない問題や対策が複数ある課題などのほうが一般的です。
学際的な取り組みはまさに総合力が試される分野です。
これから必要とされる「生き抜く力」です。
多様なステージで様々な取り組みを行い、自分も気が付いていない可能性や適性について考えてみませんか??
いつも言っていますが適性はやりながらでしか開花しません。
失敗を恐れず、走りながら考えましょう。
No41 遺伝子組み換え実験を行いました。
今年の夏も東京大学農学部の指導の下で遺伝子組み換え実験等の季節がやってきました。
8月7日(月)から9日(水)までの3日間、川越高校、川越女子高校、松山高校の生徒と共に東京大学農学部の後藤康之教授の指導の下で大腸菌を使った遺伝子組み換え実験を行いました。
この実験プログラムはアメリカのAMGEN財団の支援で行われています。
内容はざっと以下の通りです。
まず、マイクロピペットの使い方を学んで習得します。
この操作ができないと今後何もできません。要習得となります。
次に、2種類のプラスミド(細胞分裂した新たな細胞に引き継がれるDNA分子のこと)を用いて赤い蛍光色素の遺伝子を持つ新たなプラスミドを作成します。
用いる酵素は制限酵素(ハサミのようなもの)とDNAリガーゼ(接着剤のようなもの)です。
これを電気泳動装置を用いて確認します。
確認ができたら大腸菌(コンピテントセル)に導入し、37℃で一晩培養します。
さあ、ドキドキワクワクの夜が明けて、うまく導入できていれば、その菌体は赤く見えます。
ここから、更に赤く光るたんぱく質を精製します。
陰イオン交換クロマトグラフィーでタンパク質の分離を行い、大腸菌を壊した後に遠心分離し上清を用います。
このような作業を通して、例えば大腸菌にヒトのインスリンを作らせ、精製します。
大腸菌にとってはいい迷惑な話です。
でも不思議ではないですか?
原核生物である大腸菌がヒトのインスリンを生成できるのです。
このことから何が言えるでしょうか。
質問があれば生物室まで来てください。
教科書に載っている比較的わかりやすい手順の実験ですが、実際にやってみると意外とうまくいきません。
なぜうまくいかないかを考えるのも勉強です。
頭で分かっていることを、実際にやってみることで深まるものはたくさんあります。
No40 生物部の夏合宿報告
8月4日(金)から6日(日)までの二泊三日の日程で合宿を行いました。
場所は神奈川県三浦市の城ケ島や油壷周辺です。
東京大学の三崎臨海実験所の実習船をお借りして底生生物の観察を行いました。
一部ですが写真を紹介します。
☆詳しくはHPの生物部のページをご覧ください。準備ができ次第、報告を掲載します。
No39 臨海実習3日目(理数科8期生)
8月3日(木)、臨海実習3日目です。
3日目は、地学実習として、城ヶ島を歩いて地質の観察を行いました。
各地点での走向・傾斜をクリノメーターを使って測定し、城ヶ島がどのように褶曲(地層が曲がりくねって変形している現象のこと)しているかを自分たちの目と手で確かめました。
また生痕化石、火炎構造などといった、いくつかの特殊な地層を観察することもできました。
本日で2泊3日の臨海実習が終わります。
天候に恵まれ、予定していた全行程を無事に終えることができました。
朝から晩まで実習という3日間でしたので、生徒たちには少し疲れた様子も見られますが、充実感にひったているようにも感じられます。
この3日間で学んだことをぜひ、今後の勉強や進路活動に活かし、どんどん成長してほしいと思います。
No38 臨海実習2日目(理数科8期生)
8月2日(水)、臨海実習2日目。
今日は城ヶ島の「すましと海岸」で海岸動物実習を行いました。
タコ、カニ、イソギンチャク、ナマコ、ウニ、その他多くの海岸動物を観察し、その一部を採集し、その他の動物は海に還しました。
午後は城ヶ島ダイビングセンターにて海岸動物の同定を行いました。
じっくりと分類・観察し、班ごとに海岸動物リストを作成しました。
昨日に引き続き、暑い中での実習となりましたが、楽しく刺激的な学びができた1日となりました。
最終日は地学実習を行います。城ヶ島の複雑な地形を歩きながら観察し、有意義な実習にして欲しいと思います。
No37 臨海実習1日目(理数科8期生)
8月1日(火)、理数科1学年の臨海実習が始まりました。
臨海実習は、神奈川県三浦市三崎町城ケ島で、海岸での実習や地学の野外調査などの実習を2泊3日で行います。
1日目の本日は、城ヶ島岸壁で北里大学の山田先生にレクチャーを受けながら、プランクトンの採集を行いました。
暑い中での実習でしたが、体調不良は出ずに無事作業を終える事ができました。
ホテルに到着してからは、北里大学の山田先生の講義を受けたのち、採集したプランクトンを実際に顕微鏡で観察しました。
夕食後もプランクトンリストの作成などの実習が続きますが、普段の授業では経験できない活動を、五感をフル活用して楽しんでほしいと思います。
No36 学際的な学び推進事業の広告クリエイター研修に参加しています
県の事業の取組としてZoomによるオンラインで「言葉と広告」と題しての研修が行われています。
講師は「電通総研 アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」の舘林恵先生です。
プロのコピーライターによるオンラインワークショップをとなりました。
キャッチコピーを考えるお題は「埼玉県の魅力」 を訴求力ある「言葉」で表現するというもので、この難題に挑戦しました。
研修の後半で実際のテレビCM 味の素 Cook Do香味ペースト「チャー活アニキ」編の作成中の裏話など現場を知っている先生からの貴重な情報も披露されました。
8月18日には、株式会社電通・電通ホールでの広告クリエイター体験(CМ作りワークショップ)を予定しています。
部活に補講に研修に、夏も毎日、大充実しています!!
No35 「ゼロカーボンシティ所沢市・狭山丘陵でのカーボンニュートラル・緑地保全体験」に生徒・教職員が参加しました。
7月25日(火)、(株)JTBの「地球いきいきプロジェクト」による「ゼロカーボンシティ所沢市・狭山丘陵でのカーボンニュートラル・緑地保全体験」に本校生徒10名及び教職員2名が招待されました。午前中は、上山口堀口天満天神社周辺里山保全地域にて、所沢市が推進しているクアオルト健康ウォーキングを体験しながら、所沢市や狭山丘陵の歴史について学びました。午後は、所沢市の職員から気候変動により世界中で起こっている環境破壊や生命危機についての講義や所沢市のゼロカーボンに向けた取組、緑地や生物多様性保全について情報提供が行われました。また、参加した企業5社からもカーボンニュートラルに向けた各企業の具体的な取組についての説明がありました。本校からも、昨年度のカーボンニュートラル・ワークショップや今年度のカーボンニュートラル・セミナーを受講した生徒が、学んだこと・考えたこと・実践につなげようとしていることなどを堂々と発表しました。その後、生徒と企業等の社会人がグループ協議を行い、学校・企業・自治体等が連携して取り組めることを全体で共有しました。生徒が、保護者や教員以外の社会人と意見交換のできる貴重な体験となりました。
No34 1年生を対象とした「カーボンニュートラル・セミナー」を開催しました。
7月13日(木)14日(金)の2日間をかけて、1学年全生徒に向けて「カーボンニュートラル・セミナー」を実施しました。生徒たちはこのセミナーに向け、事前にテキストブックを読み込んだり、NHKスペシャルの動画でカーボンニュートラルについて学んだりしてきました。当日は、所沢市役所及び(社)環境政策対話研究所の協力の下、1日目は大学教授等の専門家によるレクチャーとグループ協議・発表等、2日目は所沢市の取組やCYJ(青年環境NGO)の活動について学んだ後、登壇者との質疑応答やグループ協議・発表等を行いました。生徒たちは、カーボンニュートラルに関する専門的な知識を得るとともに、行政やNGOの具体的な活動を通して、自分事として捉えることができたようでした。今後の普通科の総合的な探究の時間や理数科の課題研究につながることを期待しています。
No33 1学期終業式が行われました。
今日の終業式では、校長講話、夏休みの過ごし方、各学年の段階における進路実現に向けての話があり、身が引き締まるとともに、所北の生徒らしい善行の紹介もあり、誇らしい気持ちになりました。
いよいよ夏休みが始まるんだ、という実感が湧きまたしね。
終業式に引き続いて、表彰式、全国大会へ行く生徒の壮行会がありました。
所北を代表して活躍する生徒が増えて本当に頼もしい限りです。
というわけで1学期が終わってしまいましたね。
学期末、生徒会が校舎内に七夕飾りを置くと、多くの生徒が様々な願いを込めて短冊を書き、飾っていました。
1学期の目標を書いている生徒もいれば、将来のことを書いている生徒もいて、素敵な願いがたくさんありました。
目標や夢が達成されたら理想的ですが、その過程で新たな道が開かれること、新たな出会いに遭遇することもまた、目標や夢に向かうからこそ得られる貴重な選択肢です。
この夏休み、ぜひ有意義に過ごしてください。
私たちは皆さんの頑張りを応援しています。
No32 日本生物学オリンピック2023予選を行いました。
今年度の生物学オリンピック予選が7月16日(日)に本校においても実施されました。
県内の設定会場が3会場(埼玉大学・日本薬科大学・本校)あり、その内の特例会場が1会場となります。
全国で3900人ほどが挑戦した今年度の予選は、オンラインではなくコロナ禍以後初の会場実施となりました。
本校からの参加は14名、対数の公式を用いる理論問題など20問ほどが出題され90分間の格闘戦となりました。
予選を勝ち抜くと、本選が静岡大学で8月17日から20日の日程で行われますが、それに挑戦できるのは全体の80名ほどです。
さらに代表選抜試験を経て、来年の7月にカザフスタン共和国で行われる国際大会に4名が派遣されます。
本選参加資格者の発表は7月下旬、8月中旬には全員に順位や得点が知らされます。
JBO(日本生物オリンピック)のHPで予選の問題の解答と解説が見られますのでチェックしておきましょう。
納得がいかなければ生物室まで来てください。
質問大歓迎です。
秋には科学の甲子園や数学オリンピックも控えています。
時期がきたら募集しますので準備をしておいてください。
「Chance favors the prepared mind」
フランスの細菌学者ルイ・パスツールの言葉です。
訳してみてくださいね。
No31 慶応大学医学部の井上教授と葛窪シェフを招いて地産地消について考えました。
7月17日(月)に慶応大学GSC事業と一般財団法人いのうえ生命の財団との共催で食育のイベントを行いました。
本校生徒のほかに所沢西高校の生徒も併せて30名ほどが参加しました。
まず、井上先生による講演を聴きました。
演題は「生産者・シェフと一緒に地産地消を考えましょう」でした。
野菜等をスーパーマーケットで購入する場合に鮮度や値段を優先して選んでおり産地は軽視されています。
しかし、生産地が近いものを消費することで必要以上の環境負荷がかからないそうです。
確かに遠くのものより近場のものを消費するほうが物流のコストが下がりますし、地球にやさしい行動のように感じました。
また、フードロスについての話では、小売店では消費期限の6時間前に廃棄されていることが取り上げられました。
このフードロスを解消するだけで食べ物の自給率が40%から60%に向上するとの試算があるようです。
医学部の教授ならではの内容として印象に残ったこととしては、油の臓器は肝臓と膵臓だそうです。
タンパク質の分解で生じるアンモニアが肝臓で処理しきれないと脳などに溜まって肝性脳症となり異常行動をとるそうです。
緊急搬送された患者さんが錯乱している状態で壁や窓に衝突しながら走り回るという症例があるとのことでした。
肝臓は大事にしましょうね。
また、膵臓の働きとしては、ランゲルハンス島(膵島)のB細胞からインスリンが分泌されます。
インスリンは血液中のブドウ糖(血糖)を筋肉などに取り込まれるよう促す働きがあります。
だから血糖値が下がるのです。
この働きが機能しなくなると、毛細血管などが「砂糖漬け」となりダメージを受けます。
また、血行が悪くなり、網膜の血管に影響が出ると失明や足先の壊死など影響が出ます。
さらに、筋肉がグルコースを利用しにくくなるので筋肉の量が減りやせ細るのだそうです。
その他にも、一卵性双生児の老化の話や満腹と寿命の話やなぜ女性は便秘に悩まされるかなど興味深い内容ばかりの1時間の講義でした。
さあ、その後はいよいよ調理室でフランス料理の試食です。
葛窪拓真さんは小田原のレストランのオーナーシェフで地元野菜を使った創作フレンチを披露してくださいました。
色の異なるトマトの食べ比べやニンジンの花を食べました。
生徒から「フランス料理で大切にしていることは?」との質問があり、「素材を殺さない、ソースでごまかさないことが大事」とのお言葉をいただきました。
深い言葉ですね。
進路選択については、生徒達に「最後に決めるのは自分」との言葉をいただきました。
葛窪シェフは高校に進学せずに料理の道を志しフランスで5年ほど修行したそうです。
前回、和食の回で「分とく山 野崎料理長」からもありがたいお言葉をたくさんいただきました。
同じ言葉でも、発する人の経歴によって重みや感じ方が違ってきますね。
今回も本当に深くて重い言葉をたくさんいただきました。
ありがとうございました。
次回はパンとケーキを企画しています。
No30 教科横断型授業実践「SSコラボ」が行われました。
SSコラボとは、理数教科と他の教科とで行う探究的な授業で、所沢北で取り組んでいる実践の一つです。
今回は、化学×英語です。
アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質の違いについて英語で学びます。
1限目、英語コミュニケーションⅠ
実験の手順や注意することについて英語で確認します。
配布されたワークシートも英語で書かれているので、それぞれの問いに対し、理由や自分の考えを英文で表現します。
言いたいことは同じでも、表現方法は1つとは限りません。
生徒たちは、これまで学び身に着けた英語力で見事に表現していました。
2限目、理数化学
使用する実験器具と手順のポイントを再確認し、実際に実験を行います。
実験結果はやっぱり英語で書き込んでいきます。
最後に実験結果を比較しながら、アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質の相違について改めて確認しました。
授業は英語の教員が英語で展開しながら、化学に関する専門的な解説や補足については化学の教員が担当し、演示実験を交えながら学びを深めていました。
No29 「総合的な探究の時間」でテーマ決めワークショップを行いました。
先週の金曜日に、東京大学生産技術研究所から指導者を招いて「総合的な探究の時間」にテーマ決めのワークショップを行いました。
5月末にテーマ設定の1回目を実施してからの2回目です。
今回はクラスを解体して、個人の興味あるテーマごとに活動班を作りました。
夏休み前に各班の研究テーマを設定し、実践に移ります。
これまでは、与えられた課題を解決する能力の重要性は強調されてきました。
しかも、その課題を解決するための「正解」があるものでした。
これからは、課題発見能力が重要となります。
何を課題として研究するか、産みの苦しみ。
自分は何に興味をもっており何を調べたいのだろう?
自分は何を調べ、どう考察したいのだろう?
深く自分と対話します。
2年生の諸君、これから君たちが生きていく社会の中で、正解のない問題に直面することがあるでしょう。
あるいは正解が複数ある、ベストではないがベターな回答がある場合もあるかもしれません。
その時、諸君はどんな選択をしますか?
こうした社会で生き抜く力を身につけるチャンスです。
うんうん唸って考えましょう。
育て思考力!
「東京大学 生産技術研究所 ONG」で検索すると、HPに前回の様子などの写真が使われているそうです。
よく見ると自分の真剣な横顔写真を見つけることができるかもしれません。
No28 生物オリンピック予選に向けた学習会始めました。
本校では生物学オリンピック予選に向けた学習会を始めています。
所沢北高校は今年度から、県内3会場のうちの一つとなりました。
残りの2会場は埼玉大学と日本薬科大学です。
まずは7月16日のマーク形式の理論試験に向けて過去問題に取り組みます。
選択肢から選ぶものですが、これがまた結構難しいのです。
公表されている解説を読んでも、前提となる知識がないと分かりません。
というわけで、小説のように生物基礎と生物の教科書を通して読んでしまいましょう。
できれば音読3回、それでも分からなければいくらでも解説しますよ。
手持ちの教科書で物足りない場合は、「キャンベル生物学」がおすすめです。
生物学オリンピックによる推薦図書でもあります。
自己投資にはなりますが、それなりに高額な書物です。
新品入手が困難だったら相談に来てください。古い版であれば入手できるかもしれません。
今後は土曜日か日曜日にあと3回ほど予定しています。
秋口には数学オリンピックの申し込みがあります。
科学の甲子園の過去問題学習会も予定しています。
楽しみにしていてください。
No27 東京大学 文学部 公開講座 参加報告
先日の6月24日(土)に、本郷キャンパス法文2号館1番大きな教室で行われた文学部の公開講座に参加してきました。
講師は人文社会系研究科国語研究室の小西いずみ准教授、演題は「日本の方言ー過去・現在・未来ー」でした。
映画ハリーポッターの魔法学校の授業に使われるような階段教室で、日本語と日本語族の違いや昔話「ももたろう」冒頭部分の違いなどから講義は始まりました。
「昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました おじいさんは山へ・・・」の部分の語りを青森県、愛知県、京都府、沖縄県などの在住の年配の男性の録音で聴き比べました。
また「じ」「ぢ」「ず」「づ」の対立を古代中央語や高知方言や出雲方言と共通語などで比べてみました。
さらに主語や目的語の無助詞表示の「方言差」などについても詳しく例も含めて説明がありました。
例として
花子が来た 花子来た や 窓が割れちゃったんだ 窓割れちゃったんだ
等を挙げての説明でした。
まとめとして
方言は共通語が「なまった」わけではなく、形が違うだけでもなく、仕組みが違うのだそうです。
それぞれの方言の歴史があり保守性と革新性の両面を有しているとのことでした。
この講義を聴きながら思い浮かんだことがあります。
それは、ノーム・チョムスキーの唱えた普遍文法のモデル(仮説)です。
「ヒト言語の知識は、経験によって後天的に学習されるよりも、むしろ経験に先立ってヒトの脳に生得的に与えられている部分が少なくない」というものです。
言語から意味を除いたらどうなるかという考察です。
言語について言語を用いて考察し、自分の脳で脳の機能を説明しようとしています。
できるのでしょうか。
ゆっくり考えたいですね。
No26 東京大学農学部公開セミナー参加報告
去る令和5年6月17日(土)に東京大学弥生講堂・一条ホールで開催されたセミナーに参加してきました。
講義50分+質疑応答という形式で3つの講義が行われました。
①生物・環境工学専攻富士原和宏教授による『演題:植物へのLED光照射と研究用LED光源システム』
1秒程度以下の短い周期で点滅を繰り返す光をパルス光と呼びます。
このパルス光については不思議な誤解(都市伝説)が国内で蔓延しているそうです。
パルス照射を行うと照射光点滅中の平均の光の強さが連続光と同じであっても、連続光照射よりも光合成速度を大きくすることができるという「誤解」だそうです。
研究用光源システムを開発の内容を話している時の先生の楽しそうな表情は(失礼ですが)工作大好き少年のようでした。
研究者のこだわりというか、美学を感じました。
②東京大学農学部附属生態調和農学機構矢守航准教授による『演題:光を操り 食糧難に立ち向かえ!』
先生が研究している「農場」は田無駅とひばりが丘駅の間にあり、近いので距離的にも親近感を感じました。
この講義でも目からウロコの話がありました。
緑色の光はクロロフィルの吸収効率は悪い(透過したり反射されるため)ので、赤と青の光が主に光合成に利用されている・・・のではなく。
葉の柵状組織や海綿状組織で複数回反射されるため、緑の光も7割近く有効に利用されているようです。
んーそうでしたか。
また、植物工場では土を使わずに栽培していますが、下からも光を当てて栽培すると下の葉(下位葉)の老化が進まずに収穫できるそうです。
透過しやすい緑色の光は逆に中まで入り込みやすいので有効だそうです。
まさに逆転の発想ですね。
③東京大学水圏生物科学専攻岡田茂准教授による『演題:光から”石油”を作る植物プランクトン』
ここまでの講義ですでに「おなかいっぱい」になりましたが、この講義もスリリングなものでした。
ざっくりいうと、現在の石油は古代の生物(植物)の死骸が高温高圧で油になったものです。
では、現在の植物プランクトンが光合成して炭化水素を作って、それを利用できるようにしたらエネルギー問題の一部は解決できるかもしれません。
先生の研究によると、石油を作るBotryococcus brauniiなる生物(微細藻類)が発見されており、この生物は脂肪酸からなる油をつくるそうですが、自身の細胞外に分泌される上、つくった石油を当の藻自身は利用しないとのことです。
これは、謎だそうです。
ですから、余計なことをしているので微細藻類としては極端に分裂速度が遅いのだそうです。
なぜ遅いかもよくわかっていないそうです。
うんうん。
この生物は何のために、石油を作り出しているのだろうか。
石油を作り出すことと分裂速度が遅いことには関連性があるのだろうか。
知りたいことは山ほどあります。
まだまだ未開拓の研究分野は君たちを待っていますよ。
今日の午後は、文学部の公開講座です。
小西いずみ 准教授による『日本語の方言 ─過去・現在・未来─』
先生は東京大学 大学院人文社会系研究科 国語研究室国語研究室です。
国語が大好きな生徒のみなさん行ってみませんか??
No25 第23回日本抗加齢医学会総会の高校生シンポジウムに参加してきました。
令和5年6月10日(土)の午後、有楽町の東京国際フォーラムで行われた講演会シンポジウムに参加してきました。
講義は、兵庫医科大学医学部総合診療内科の新村健教授による「老年学のすすめ」と、慶応大学医学部化学教室の井上浩義教授による「エネルギー、環境、そして抗加齢医学」でした。
参加した生徒達は、質疑応答の時間に積極的に質問していました。
その後、企業等のブースやポスター展示を見学しました。
その中に国際eスポーツ医学会の展示ブースがありました。
eスポーツはテレビゲームとは異なり「習慣性」は無いそうで、逆に認知症などの予防にもつながるようです。
京都府立医大の研究だそうですが不思議ですね。
この医学会での高校生向けのシンポジウム開催は今年からの試みのようです。
慶応大学の井上先生は本校で夏に食育をテーマにイベントを企画しています。
今年度はフランス料理の試食ができるかもしれません。
楽しみにしていてください。
No24 西部S地区図書委員研修交流会に参加しました。
6月19日(火)入間市産業文化センターで行われた、図書委員研修交流会に本校から1年生の図書委員6名が参加しました。
全体会(講師による講演)の後、担当地区の学校の図書委員が企画した分科会に参加しました。
分科会では、「ブックスタンドの作成」や「POPの作成」などの作業型が4つ、「キャラクターバトル(プレゼン)」や「クイズ」、「物語のその後を考えよう」などのグループワーク型が4つの計8つの企画がありました。
本校の生徒は、それぞれ異なる6つの分科会に参加し、他校の図書委員との交流を行いました。
どの分科会も生徒が主体となって運営し、最初はよそよそしい雰囲気だったものが、徐々に打ち解け最後は時間が足りなくなるくらいの盛り上がりをみせていました。
最後の全体での閉会行事では、各分科会からの報告があり、参加した生徒の感想として、この交流会に参加できて楽しかったことや、企画した生徒への感謝の気持ちが述べられ、とても有意義な交流会だったことが伝わってきました。
今回は参加する立場でしたが、来年は、本校の図書委員が企画・運営側に回ります。
今回の経験を活かし来年の交流会もより良いものにできるように1年生の図書委員を中心に準備したいと思います。
No23 東大駒場リサーチキャンパス公開2023活動報告
去る令和5年6月10日(土)に東京大学生産技術研究所および先端科学技術センターの主催する研究室公開に参加してきました。
まずはじめに地下アトリウムで「”STEAM”を体験してみよう」というイベントに足を運びました。
企業ごとのブースでは、JALの折り紙ヒコーキ教室、東京メトロの「電車が曲がるしくみ」など5社のイベントが見られました。
その後は、健康バイオ、IT・AI・ロボット、環境エネルギーなど100を超える研究室の見学や講演会シンポジウム、体験型イベントなどに参加しました。
本校でお世話になっている大島まり教授の研究室では、血管内の血流の可視化の計測について説明を行っていました。
敷地に立ち入るだけでも貴重な機会ですが、最新の研究成果や実用化されている技術に触れ、実りある時間となりました。
研究者は解っていることと解っていないこととの境界をはっきり言ってくれます。
ここまでは現在解明できているが、ここから先のことは人類は誰も知らない。
だから研究して解き明かしたい。
かっこいいですよね。
参加した生徒の中から数年後に駒場の研究室で活躍する生徒がでることを期待しています。
No22 理数科2年生 課題研究進行中
理数科2年生の課題研究では、各班それぞれに取組を進めているところです。
いくつかの班の様子を紹介します。
土壌生物と環境条件について研究している生物分野のある班の予備実験の様子です。
ツルグレン装置を使って身近な土壌中に生息している生物について調べています。
ツルグレン装置の原理はいたって簡単です。
校内から土をとってきてザルの上にのせて上から光を当て加熱します。
すると土壌生物は、自分たちが過ごしやすい暗くて涼しい下のほうに移動します。
この性質を利用することで、土壌生物を漏斗の先から出し、消毒用アルコールで固定されます。
検索図などを使って分類・同定し、採取した地点の土壌に生息する微生物の多様性についても考察できます。
地味な作業ですが、評論家ではなく実践家であれということでしょうか。
カナヘビについて調べている班では、個体の捕獲目標を20匹としています。
まずは実験を行うための動物を恒常的に安定的に飼育し続けないと実験ができません。
おや、すでに捕獲しているカナヘビのうち、脱皮している個体がいたようですよ。
化学分野では、火薬を使わずに安全に花火を作りたいとのモチベーションから、手持ち線香花火の自作を目指している班があります。
また、消臭剤の原料を見つけるという班では、企業秘密の壁に挑むようです。
各班、課題や進行状況は様々ですが、どの班も大いに奮闘中です。
No21 第49回体育祭
令和5年5月31日(水)に第49回体育祭が行われました。
数日前まで雨予報でしたが、奇跡的に天気が持ち直し、無事に当時を迎えることができました。
さすが所北生、持ってますね。
体育祭では赤青黄桃橙緑紫白黒の9つの団に分かれて競いました。
当日ギリギリまで時間をかけて仕上げた各団の巨大壁画はどの団も迫力があり、団のコンセプトに基づく一貫性のある作画が見事でした。
応援ダンスでは、一人ひとりのダンスの仕上がりが高い上、隊形移動、フォーメーション、群舞、見せ場の演出など、企画がよく考えられていて、見ごたえのあるダンスばかりでした。
そして何より、色んなキャラクターに扮して踊っている生徒が楽しそうで良かったです。
競技では、ルールが練られた騎馬戦、見ているこっちが力の入る綱引き、全力で踊ったチェッコリ玉入れ、抜きつ抜かれつ最後まで目が離せなかった団対抗リレーなど、どの種目も白熱していました。
当日、誰かも言っていましたが、本当に晴れてよかったですね。
競技に打ち込む生徒の表情や、体育祭を楽しんでいる生徒たちの姿が目に焼き付いています。
生徒のみなさん、準備に練習、お疲れさまでした。
体育祭が終わって余韻に浸るのかと思いきや、体育祭の片づけと同時に文化祭の話し合いがあったとか。
気が早い気もしますが、逆算すると意外と時間は限られています。
体育祭があれだけ盛り上がったのですから、文化祭も大いに期待しています。
せっかくの高校生活です。
勉強や部活に加え、「行事を楽しむ」ことも忘れずに。
No20 東京大学生産技術研究所と連携して探究活動テーマ設定を行いました
普通科2年生の8クラスで総合的な探究の時間にSTEAM型探究活動におけるテーマ設定に向けたワークショップ(以下WS)を行いました。
昨年度から始まった総合的な探究の時間です。そのテーマ設定は重要ですが困難だとされています。
なぜでしょうか。
何となれば、これだけインターネットの普及している時代、調べれば直ぐにわかってしまうようなテーマですと深められずに単なる調べ・まとめ学習になってしまいます。
また、高度に専門的な課題設定や高価な測定機器が必要なテーマですと、始めたとたんに行き詰ってしまいます。
昨年の夏から生産技術研究所の指導の下で準備していたテーマ設定の取組では、4人程度の班での活動を想定しており、レクチャー・個人ワーク・グループでの共有を25分程度で行うWSを全部で7回行い、テーマ発表会に向けてプレゼンテーションソフトを用いた資料またはポスターを作成する予定です。
秘密兵器はクリアケースまたはアクリル板なのですが、詳細は省略します。
今後はテーマ設定の2回目を行い、班ごとの探究活動になります。
総合的な探究の時間では、こうした活動を通して、何をしていいかわからない時に何をしたらいいのかを考える能力、調べ方を調べられる能力、そして学び方を学んでいます。
これは大学入試でも重要視されています。
科学技術・教育面で目指すお手本の国やシステムがあった時代は、そこに向かう最短ルートで追いつくことができました。
しかし先頭グループに一旦入ってしまうと、必要なのは周囲をけん引していくための技術革新イノベーションです。
どっちに向かっていったらいいかの成功事例が無いのですから、そこでは課題設定能力および探究力が求められます。
ユニークなテーマ設定ができ、大学や研究機関と連携できたら既存の教科では学べない体験ができるのではないでしょうか。
大いに学んでほしいと思います。
次回の6月30日には生産技術研究所から専門家を招いて指導助言をもらう予定です。
No19 金曜講座の報告
令和5年26日(金)の金曜講座は、東京大学先端科学研究機構の今泉允聡准教授による「深層学習の原理を明らかにする試み」でした。
今泉先生は、歴史学者になりたい希望を持ちながら理科Ⅰ類に入学し、3年生で文学部の歴史専攻に進学(文転)。
就職活動で思うようにいかずに修士課程(経済学研究科)に進み、経済理論やデータ活用について学んだそうです。
博士論文は「複雑データのためのノンパラメトリック回帰」。
統計数理研究所での勤務を経て現職へ就いたのだそうです。
文転と理転を経験しているからこその今があるのですね。
講義の内容は、人工知能AIブームの中核技術となる深層学習とは何か。
深層学習の基本は「関数」だそうです。
どういうことか分かりますか??
つまり何かしらの入力に対して、それに応じた適切な出力を出すという仕組み、ということです。
例えば有名な囲碁プログラムAlphaGoの場合、碁盤の盤面の情報が入力される度に次の一手を出力します。
自動運転システムの場合だと、道路の映像を入力として、歩行者の場所を出力します。
この繰り返し。常に考え続け、計算し続けているのです。
深層学習・機械学習の中身は関数で構成された多層ニューラルネットワーク、つまりヒトの神経回路を模した変換する関数モデルです。
ここから先の話をしたいという生徒は生物室まで来てください。
ゆっくり話し合いましょう。
今週は 「史料からみた地震・噴火」
講師の先生は東京大学 史料編纂所・教授杉森玲子先生です。
令和5年度PTA・後援会総会について
初夏の候、保護者の皆様には益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。日頃本校PTA・後援会活動にご理解ご協力をいただき誠にありがとうございます。
さて、下記の資料のとおり令和5年度PTA・後援会総会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。
No18 部活動の壮行会が行われました。
本校は、勉学だけでなく、課外活動にも力を入れている文武両道の進学校です。
これまでも多くの部活動が県内外の大会で優秀な成績を収めるなど成果を上げてきました。
今回、陸上競技部が令和5年度学校総合体育大会において、男子やり投げで4位、男子100mで1位、男子200mで2位、女子400m5位になり、来月に山梨県で行われる北関東・南関東地区予選会の出場が決定しました。
また、弓道部は関東高等学校弓道大会県予選において、男子団体4位になり、来月に埼玉県が会場として行われる関東高等学校弓道大会の出場が決定しました。
この2つの部活動の更なる活躍を祈念して、壮行会が行われました。
天候不良のためオンラインでの実施となりましたが、壮行会では、校長先生や生徒会長からの激励の言葉や、両部活動からのあいさつがありました。
いよいよ大会が始まる、ということを肌で感じるとともに、本校の生徒が県の代表として出場することを誇らしく思います。
ぜひ頑張ってきてください。
No17 東京大学金曜講座&東京理科大学坊ちゃん講座
先週、5月19日(金)の金曜講座は東京大学生産技術研究所の芦原聡教授による「美しい赤外光」のもつ可能性:分子を観る・操る、という話でした。
まずは光のお話から。
この世で最も速いとされる光の速さは秒速30万Kmですね。
1秒間で地球を7周半、地球から月まで2秒もかからないとかは聞いたことあるのではないでしょうか。
光は健康維持管理にとって大切な要素であり、現代では光通信や光ファイバーなど様々な技術に利用されており、人間が生きていくためになくてはならないものです。
光については紀元前の大昔から多くの学者に研究され、今では教科書にも載っている必須の知識となっています。
最近では17世紀にはイギリスのニュートンが「自然光(白色光)はプリズムで七色に分けられる」ということを発見しましたが、七色のうち、一番曲がりにくいのが赤、曲がりやすいのが紫だそうです。
この赤から紫までの光をまとめて可視光といい、赤い光の外側にも実は光があるのです。
おかしいと思いませんか?
見えない光をどうやって発見したのでしょうか。
これについて、ドイツのハーシェルが光と熱の関係について研究していました。
プリズムに分けた光に温度計をあて、どのくらい温度が上昇するかを確かめたところ、同じ条件では赤い光が最も温度を上昇させることを発見しました。
ハーシェルはさらに実験を行います。
プリズムに分けた光の外側にも温度計をあて、温度変化を測定したところ、赤い光の外側の温度が上昇するということから「目には見えないが、熱を伝える光がある」ことを見出したのです。
これが赤外線の発見です。
見えないものを見たのですから、んーすごい!
芦原先生、ありがとうございました。
生産技術研究所では「駒場リサーチキャンパス公開」が行われます。
希望する生徒が6月10日にうかがう予定です。
続いて、5月20日(土)は東京理科大学坊っちゃん講座がありました。
理学部第一部数学科の木田雅成教授による「√2が無理数であることを背理法を使わずに証明する」という講義でした。
ユーグリットの互除法から連分数を導き出し、近似分数に直して実数を連分数展開するという内容でした。
…難しいですね。
何を言っているかわからない、という生徒は生物室まで来て下さい。
数式を書かないと説明できません。
ちなみに円周率πは7分の22という分数でかなり正確に近似できるそうです。
近似値といえば小数で表すことがよくあるのですが、分数で表すこともあるそうです。
数学の面白さ、不思議さを感じた興味深い講義でした。
この回は本校の卒業生で理学部数学科の2年生が学生ボランティアで関わっていました。
Zoomの画面ごしでしたが、卒業生の元気な顔が見られてうれしかったです。
No16 理数科2年生(7期生)の課題研究で研究目的のプレゼンを行いました。
理数科で開講されている「理数探究」では、班ごとに研究テーマを決めて、2年生から3年生にかけて課題研究を行っています。
先日、2年生が研究目的プレゼンテーションを班ごとに行いました。
各班の現在の研究テーマは以下の通りです。
物理1班 割りばしでコストパフォーマンスの大会橋を作る
2班 建物の形状、基礎部分と耐風性との関係
3班 衝撃吸収に最も適した素材は何か
化学1班 様々な金属を用いて任意の形の金属樹を生成する
2班 新たな消臭剤の原料を見つける
3班 安全と環境に配慮した火薬を使わない手持ち花火を作る
生物1班 カマキリを寄生から救う~ハリガネムシの寄生を回避~
2班 土壌微生物の分解における温度別最適pH
3班 カナヘビのとる行動と社会性
地学班 三浦半島・剱崎の放散虫化石年代
数学班 LOP問題のおける整数計画法以外の解法
教科書にある授業時間内で完結するような確認のための実験ではなく、自らの疑問や関心が元になって設定したテーマで行う無制限一本勝負の研究です。
3年生の秋ごろに開催される成果発表に向けて、大変かもしれませんが、絶対楽しいですよ。
当日のプレゼンでは、これまでリサーチした先行研究や班で考案した研究手法などの膨大な情報を1枚のシートに整理し、短時間で発表を行いました。
助言者役の先生からは、いくつかの質問に加え、着眼点の良さや、研究手法へのアドバイスなどがあり、今後、研究を進めていく上で必要な多くの気づきや研究を深めるための考え方などを知ることができました。
この発表が今後、どのように進展していくのか、今から楽しみです。
No15 理数科1年生(8期生)の実習・実験が始まりました。
先日、理数科の生物の授業で顕微鏡実習を行いました。
生物学の基本、まずは光学顕微鏡の使い方から学習です。
実習では、大きさを測ったりスケッチをしたり、対象物を丁寧に観察しました。
スマホやデジカメがこれだけ普及し簡単に記録を残せるのに、なぜスケッチするのかと思われるかもしれません。
読み進める前に少し考えてみてください。
なぜでしょう??
それは、よくよく見ないとスケッチは描けないからです。
しっかり観察して手を動かして描く。当たり前のようですが、とても大切なことです。
望遠鏡の発達が天文学を発展させたように、顕微鏡の開発・改良が生物学を豊かなものにしました。
先人たちは、この顕微鏡を使って生物の構造の分析や微生物の発見などの功績をあげています。
しっかり観察して手を動かして描くことも、その手法の一つ。
我々は同じことをやっているわけです。
最初の顕微鏡が開発されて500年余り。
実習を通して、ふかーい歴史を感じられましたでしょうか?
No14 今年度から日本生物学オリンピック2023の会場になります。
国際生物学オリンピックの日本代表選考を兼ねた日本生物学オリンピックの予選が令和5年7月16日(日)に行われます。
内容としては理論試験をマークシート形式で問われる問題になります。
会場は県内では3か所あり、埼玉大学、日本薬科大学、そして所沢北高等学校です。
参加費は無料で申込期間は5月末日まで。
いくつかの大学では入試で大会結果が考慮され、予選の成績の情報提供もされています。
日本代表の6人に選ばれると来年の7月のカザフスタン大会に出場できます。
目標は高く、まずは予選から。
所沢北校生のみなさん、参加してみませんか?
問い合わせは生物室まで。
お待ちしています。
No13 新体力テストを行いました。
令和5年5月17日(水)、全校一斉で新体力テストを行いました。
グラウンドで準備体操をし、留意事項の確認を終えると、最初の種目に各自で移動しました。
2種目以降は、自分で考えながら順々に各測定場所で記録を取って回ります。
今年の結果はいかがでしたでしょうか。
もちろん高得点を取ることができたり、去年の自分の記録を上回ったりしたら嬉しいですが、自分の体力・運動能力の傾向を客観的に知ることも大事なことです。
今回の結果を今後に生かしてください。
この日の最高気温は30℃を超える夏日でしたが、無事に終えることができました。
これから暑い日が増えてきます。
熱中症や寒暖差疲労による体調不良等、体調管理に気を付けて過ごしてください。
No12 グローバルサイエンスキャンパスの募集がはじまりました。
今年度も東京大学GSC、慶応大学GSC、筑波大学GFESTの参加募集がはじまりました。
これは科学技術振興機構(JST)のグローバルサイエンスキャンパスの事業で、科学に関心のある高校生のために大学の中で行っている講義や実習、研究開発等に触れる機会を提供するプログラムです。
大学によって内容はそれぞれ違いますが、このプログラムを通して科学について議論する力や、自分で深く考える力を高める絶好の学習機会となります。
本校では、5月に校内募集をし、応募するにあたっての相談から書類の作成までを行っています。
少しでも興味のある生徒のみなさん、ぜひ参加してみませんか??
第48回北高祭(文化祭)について
所沢北高校は以下の日程で北高祭(文化祭)を実施いたします。
9月2日(土)1日目 10:00~15:30
9月3日(日)2日目 9:30~14:30
(両日ともに最終入場は30分前までです。)
ご来場に伴い、事前に以下の入力フォームから必要事項のご入力をお願いいたします。
入場時の混雑を回避するために、ご協力お願いいたします。
※ ご来場の際は自転車や公共交通機関ご利用下さい。駐車場はございません。
校内は土足厳禁です。必ず内履きをご持参ください。
No11 東京大学 金曜講座
今回のテーマは、『「不思議」なる災害認識 ~鴨長明「方丈記」をよむ~』と題して文学部人文学科・准教授、木下華子先生の講義でした。
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし
このようにして始まる方丈記の冒頭は「動的平衡」の核心をついて表現されています。
800年も前の歌人・音楽家が化学平衡の概念を理解していたとは思えないのですが、その洞察力と本質を見抜く力には驚かされます。
例えるなら、うちの学校では毎年360人ずつ卒業して入学していますが、外から見たら「所沢北高校という1000人の集団」が常にいるように見えている、というようなことでしょうか。
災害文学として知られている方丈記は、先の阪神淡路大震災や東日本大震災など大震災が起こるたびに「蘇り」ます。
災害時の記録・災害文学として享受されるその価値や魅力は確かな文学性に裏打ちされているという説明でした。
個人的に興味深かった内容は、方丈記の原本は残っていないということです。
その代わり、写本・諸本が複数あるそうです。
コピーやスマホでの写真などが無かった当時は手で書き写して諸本を作成するので、写し間違え(コピーミス)たり、一枚とばしてしまったりと少しずつ変わるようです。
長い年月の間に少しずつ種が変化していく、まるで生物の進化の系統樹のようにみえました。
きっと今後も変化し続けるのでしょう。
また、方丈記の五大災厄の冒頭の「世の不思議」という語にこだわって、その使用例やその語に当時の人が持っていた思いなど解明解析していました。
そこに文学研究者の覚悟というか美学を感じました。
講義の様子の写真中のスクリーンには等活地獄幅、衆合地獄幅、阿鼻地獄幅の絵が映されています。
次回は来週19日(金)で、生産技術研究所の芦原聡教授より『「美しい赤外線」のもつ可能性:分子を観る・操る』という講義が予定されています。
No10 進路講演会を行いました。
令和5年5月12日(金)に進路講演会を行いました。
外部から講師を招いて聞く話は新鮮で、新たな視点や気づきを得られたのではないでしょうか。
講演会では進路目標(テーマ)を定めて教科学習(努力)を重ねることの大切さを中心に、学校の調べ方、模試の活用の仕方など、為になる話をいただき、とても有意義な時間となりました。
講演会の後は、クラスごとにワークシートを用いながら、入試に向けた1年間の流れについて説明を受けました。
自分がどんな将来を選択するのか、そのためには何をしたらいいのか、考えて行動するためのきっかけにしてほしいと思います。
No9 遠足に行きました。
令和5年4月27日(木)は遠足の日。
学年ごとにそれぞれの目的地で有意義に過ごすことができました。
みなさん、充実した1日になりましたか?
1年生は伊香保グリーン牧場へ行きました。
到着したら班ごとに分かれて、いざカレー作り。
班のメンバーと協力し、分担しながら取り組むことで、活動を通して学級での集団づくりを深めることができました。
2年生は修学旅行を想定して、都内での班別自主学習に取り組みました。
スタート地点は東京駅。
巡る順番のコーディネートやスケジューリングをしながら、どの班も無事、16時までに池袋へ到着することができました。
3年生は山梨県にある森と湖の楽園に行きました。
森と湖の楽園には大きな全天候型バーベキュー場があります。
この施設を利活用したバーベキューを通してクラス内の交流を深めることができました。
No8 東京大学 金曜講座(2回目)
東京大学 金曜講座 今回のテーマは「詩を学ぶ意義」についてでした。
「論語」の解釈を題材に、文系研究者の執念を感じるような講義でした。
「詩経」は古代中国の為政者の共通の教養であって暗唱できるものだったそうです。
その中には道徳的に問題のある「淫詩」も含まれています。
そのことについて論語の中で孔子は「思無邪(思いよこしま無し)」と言っているそうです。
このことを整合的に説明するにはどうしたらよいか、三人の儒者の解釈を踏まえて思無邪について60分語っていました。
来週28日(金)は生命を支える手術ロボットシステムについてです。
No7 東京理科大学 坊っちゃん講座が始まりました。
初回のテーマは「ナノって何なの? 小さな構造が機能を決める」
担当講師は東京理科大学先進工学部機能デザイン工学科准教授、梅澤雅和先生です。
水と油は混じりあいません。
水分が6割以上であるヒトの体の中で血流にのって 脂質が運ばれる仕組みや、とても壊れやすいmRNAが使われた今回の新型コロナvirusのワクチンがどのような仕組みで働くのかなどの話でした。
マイナス80℃以下に保っていないとワクチンの効果が薄れるというニュース記事を思い出す方もいるかと思います。
先生自身は陸上競技をやっていて東京理科大学チームで箱根駅伝の予選会にも出場していたそうです。
参考図書として
有賀克彦・中山知信『未来の科学者のためのナノテクガイドブック』(NTS、2016)を挙げておきます。
写真の左側が講師の梅沢先生、右側がいつもの松田先生です。
No6 令和5年度離任式が行われました。
4月21日(金)令和5年の人事異動で、本校から異動された先生方を迎え、離任式が実施されました。校長先生からの紹介の後、異動された先生方からは、所北生への期待とエールを込めた離任の挨拶をいただきました。先生方からの期待に応えられるよう、日々の授業、部活動、学校行事に真摯に取り組んでいきます。
No5 東京大学 高校生と大学生のための金曜特別講座 今年も始まりました。
本校では先日、東京大学の夏学期の金曜講座の予定を教室掲示しました。
今後の東京理科大学の「坊っちゃん講座」の予定も掲示してあります。これから始まる東北大学の工学部の公開講座も掲示する予定です。
このように各大学が高校生向けに公開講座を開いているものを周知し、生徒の参加を呼びかけています。
中学生のころに高校生活がイメージできないのと同様に、大学生活や大学の授業等は想像しにくいものです。
そこで実際に講義を受けて、研究者の話を聴くことで大学の雰囲気を知りましょうという取組です。
さて、今回は、高校生と大学生のための金曜特別講座の初回、「敵か味方か?植物の病原菌にも共生菌にもなる微生物」と題して菌類と植物との関係についての内容でした。
微生物は植物にとって、条件によっては病気の原因となる場合もあるし、共生してWin-Winの関係になる場合もあり、ドラえもんのジャイアンが通常はいじめっ子なのに映画では仲間思いのいい人になるというような、植物に対する微生物の良い悪いを分けるメカニズムが面白いそうです。
ちなみに、東京理科大学の「坊っちゃん講座」の運営に関わる学生スタッフに、本校の卒業生が複数いますが、彼ら彼女らは在校当時からこの講座に参加していました。
いつもの話です。
大学に入ることが目的ではなくそこで何をするかが大事。
人生のうち輝いている20歳前後にどこで何を学んで後の人生に生かすか。
ちょっと背伸びをして大学の講義を受けてみましょう。
やらなくても済むことですが参加してみると知の大海が広がっていますよ。
No4 理数科対面式を行いました。
4月12日(水)、理数科3学年による対面式を行いました。
対面式では、2年生から昨年度実施された2泊3日の臨海実習と日帰りの筑波学園都市見学の紹介、3年生からは課題研究の説明および生物分野と科学分野の発表がありました。
後半は各学年2名ずつの合同チームを20班に分かれて、レクリエーションに取り組みました。
「伸ばして伸ばしてペーパーブリッチ」と題して新聞紙で生徒用机2つを足場にする橋を作り、長さを競いました。
最高記録は32.15m!
1位になったチームの皆さん、おめでとうございます。
記録も去ることながら、このレクリエーションで学年を超えた友情という輪が芽生えたチームがたくさんあったことが印象的で素晴らしかったです。
さて、1年生の皆さん、これからの3年間で活躍のステージが多くあります。
日々の学習・部活動・行事を楽しむだけではもったいないですよ。
自分の可能性も楽しんでください。
No3 対面式が行われました。
4月10日(月)、生徒会主催の対面式が行われ、全校生徒が初めて顔を合わせました。
「対面」での実施は4年ぶり。
全校生徒が一堂に会するとさすがに圧巻です。
対面式では、生徒会長や新入生代表からそれぞれあいさつがあり、部活動の紹介や学校生活についてのオリエンテーションがありました。
いよいよ部活動の見学・体験がはじまりました。
ピンクのパーカーに身を包み、運営スタッフとして活躍した生徒会のみなさん、ありがとうございました。