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No73 探究活動についてフォーラムに参加してきました
12月9日(土)に東京大学生産技術研究所内のコンベンションホールにて開かれた次世代育成フォーラムに参加しました。
未来社会をデザインできる人材の育成ー初等中等教育における探究活動の成果とこれからー
というタイトルのものでした。
まず開会行事では、東京大学の副学長の開会挨拶や昨年度から探究活動のテーマ設定で指導していただいている東京大学生産技術研究所の大島まり教授の趣旨説明、文部科学省の探究活動担当の学校教育官の来賓挨拶がありました。
その後の基調講演では、国立教育政策研究所や経済産業省からの講演があり、話題提供として同じく本校の探究活動の指導に関わっている川越至桜准教授などから話がありました。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社のプロボノ活動は今後に連携を模索したいと思わせるような内容でした。
プロボノ(pro bono)とは、職業上のスキルや経験を生かして取り組む社会貢献活動のことだそうです。
ラテン語の「Pro bono publico(公共善のために)」が語源といわれています。
そういえば、意外と大学教授なども高校生と話すことを苦にしない傾向があるように思います。
未来への投資と位置付けているからなのでしょうか。
こうしたフォーラムに参加し、情報収集することで、理数探究や理数探求基礎および総合的な探究の時間の充実に向けて郊外の組織(大学・研究機関や卒業生)と連携を「探究」中です。
考えてみると各教員の教員免許は各教科についてのものです。
それぞれの教育法は学んできましたが、多くの教員が探究そのものの手法やテーマ設定、探究の指導については手探りの状態ではないでしょうか。
前述の川越先生がおっしゃっていました。
「探究」をみんなで「探究」して知恵を出し合っていくことが肝要であると。
なお、当日の模様は後日YouTube「ChannelONG」で公開予定だそうです。
No42 ”広告クリエイター研修”で学際的な学びを
8月18日(金)、本校の生徒15名が株式会社電通で行われた「県立高校学際的な学び推進事業”広告クリエイター研修”」に参加しました。
7月にオンラインで行われた「言葉と広告」と題した研修の続編です。
埼玉県内から集まった約40名の生徒とともに、4〜5人のグループに分かれ、アイスブレイクを通じて交流を深めた後、消しゴムの15秒CM案をチームで創り上げることに挑戦しました。
アイデアを絞り込み、最終的に劇として表現することで、独自のCMを完成させました。
アイデアの想像過程を通じて、広告制作の一端を実践的に体験し、自らの発想と表現力を養う貴重な機会となりました。
学問は、最初から国語や数学、歴史などに分かれていたわけではありません。
学校では便宜的に教科に分け、文系や理系を区別しているだけです。
社会に出ると正解のない問題や対策が複数ある課題などのほうが一般的です。
学際的な取り組みはまさに総合力が試される分野です。
これから必要とされる「生き抜く力」です。
多様なステージで様々な取り組みを行い、自分も気が付いていない可能性や適性について考えてみませんか??
いつも言っていますが適性はやりながらでしか開花しません。
失敗を恐れず、走りながら考えましょう。
No36 学際的な学び推進事業の広告クリエイター研修に参加しています
県の事業の取組としてZoomによるオンラインで「言葉と広告」と題しての研修が行われています。
講師は「電通総研 アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」の舘林恵先生です。
プロのコピーライターによるオンラインワークショップをとなりました。
キャッチコピーを考えるお題は「埼玉県の魅力」 を訴求力ある「言葉」で表現するというもので、この難題に挑戦しました。
研修の後半で実際のテレビCM 味の素 Cook Do香味ペースト「チャー活アニキ」編の作成中の裏話など現場を知っている先生からの貴重な情報も披露されました。
8月18日には、株式会社電通・電通ホールでの広告クリエイター体験(CМ作りワークショップ)を予定しています。
部活に補講に研修に、夏も毎日、大充実しています!!
No30 教科横断型授業実践「SSコラボ」が行われました。
SSコラボとは、理数教科と他の教科とで行う探究的な授業で、所沢北で取り組んでいる実践の一つです。
今回は、化学×英語です。
アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質の違いについて英語で学びます。
1限目、英語コミュニケーションⅠ
実験の手順や注意することについて英語で確認します。
配布されたワークシートも英語で書かれているので、それぞれの問いに対し、理由や自分の考えを英文で表現します。
言いたいことは同じでも、表現方法は1つとは限りません。
生徒たちは、これまで学び身に着けた英語力で見事に表現していました。
2限目、理数化学
使用する実験器具と手順のポイントを再確認し、実際に実験を行います。
実験結果はやっぱり英語で書き込んでいきます。
最後に実験結果を比較しながら、アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質の相違について改めて確認しました。
授業は英語の教員が英語で展開しながら、化学に関する専門的な解説や補足については化学の教員が担当し、演示実験を交えながら学びを深めていました。
No29 「総合的な探究の時間」でテーマ決めワークショップを行いました。
先週の金曜日に、東京大学生産技術研究所から指導者を招いて「総合的な探究の時間」にテーマ決めのワークショップを行いました。
5月末にテーマ設定の1回目を実施してからの2回目です。
今回はクラスを解体して、個人の興味あるテーマごとに活動班を作りました。
夏休み前に各班の研究テーマを設定し、実践に移ります。
これまでは、与えられた課題を解決する能力の重要性は強調されてきました。
しかも、その課題を解決するための「正解」があるものでした。
これからは、課題発見能力が重要となります。
何を課題として研究するか、産みの苦しみ。
自分は何に興味をもっており何を調べたいのだろう?
自分は何を調べ、どう考察したいのだろう?
深く自分と対話します。
2年生の諸君、これから君たちが生きていく社会の中で、正解のない問題に直面することがあるでしょう。
あるいは正解が複数ある、ベストではないがベターな回答がある場合もあるかもしれません。
その時、諸君はどんな選択をしますか?
こうした社会で生き抜く力を身につけるチャンスです。
うんうん唸って考えましょう。
育て思考力!
「東京大学 生産技術研究所 ONG」で検索すると、HPに前回の様子などの写真が使われているそうです。
よく見ると自分の真剣な横顔写真を見つけることができるかもしれません。
No20 東京大学生産技術研究所と連携して探究活動テーマ設定を行いました
普通科2年生の8クラスで総合的な探究の時間にSTEAM型探究活動におけるテーマ設定に向けたワークショップ(以下WS)を行いました。
昨年度から始まった総合的な探究の時間です。そのテーマ設定は重要ですが困難だとされています。
なぜでしょうか。
何となれば、これだけインターネットの普及している時代、調べれば直ぐにわかってしまうようなテーマですと深められずに単なる調べ・まとめ学習になってしまいます。
また、高度に専門的な課題設定や高価な測定機器が必要なテーマですと、始めたとたんに行き詰ってしまいます。
昨年の夏から生産技術研究所の指導の下で準備していたテーマ設定の取組では、4人程度の班での活動を想定しており、レクチャー・個人ワーク・グループでの共有を25分程度で行うWSを全部で7回行い、テーマ発表会に向けてプレゼンテーションソフトを用いた資料またはポスターを作成する予定です。
秘密兵器はクリアケースまたはアクリル板なのですが、詳細は省略します。
今後はテーマ設定の2回目を行い、班ごとの探究活動になります。
総合的な探究の時間では、こうした活動を通して、何をしていいかわからない時に何をしたらいいのかを考える能力、調べ方を調べられる能力、そして学び方を学んでいます。
これは大学入試でも重要視されています。
科学技術・教育面で目指すお手本の国やシステムがあった時代は、そこに向かう最短ルートで追いつくことができました。
しかし先頭グループに一旦入ってしまうと、必要なのは周囲をけん引していくための技術革新イノベーションです。
どっちに向かっていったらいいかの成功事例が無いのですから、そこでは課題設定能力および探究力が求められます。
ユニークなテーマ設定ができ、大学や研究機関と連携できたら既存の教科では学べない体験ができるのではないでしょうか。
大いに学んでほしいと思います。
次回の6月30日には生産技術研究所から専門家を招いて指導助言をもらう予定です。