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No51 理数科サイエンスセミナー

3月14日(水)に埼玉大学 教育学部 西澤由輔 准教授(数学分野)を招いて、理数科の1年生・2年生を対象にしたセミナーを実施しました。

はじめに、大学で数学を研究することとはどういうことか、数学の研究者に必要な資質は何か、研究者へのキャリアパスなどをお話いただいて、数学の本題へと入りました。

内容は、相加平均と相乗平均を含む不等式についてというもので、事前に資料が提示されていましたが、1年生にはかなり難解なものでした。

しかし、「数学を職業とする大人」はこんなにも楽しそうに熱く語るのだ、そこは伝わったのかなと思います。

講義はN.Schaumberger(1989)による証明、H.Alzer(1996)による証明、Rado型不等式、M,Hassani(2013)の研究など数学の証明の行間をどう埋めるか、どうつなげて理解するかの説明が続きました。

まとめとして、新しい定理の証明は、大学で習う数学でなく高校数学でもできるというメッセージをいただきました。

ちなみに、数学者に必要な資質は数学への愛と勇気と体力だそうです。

「愛」はなんとなくわかりそうですが、「勇気」は生活の安定を選ぶか数学研究への愛を選ぶか選択する勇気だそうです。「体力」はもちろん考え続ける体力・胆力です。

皆さんは愛と勇気と体力を何に使いますか。