理数科1学年 | 城ヶ島での臨海実習 | 7月29日~31日
7月29日(水)~31日(金)までの3日間、理数科1年生が神奈川県三浦市の城ヶ島にて臨海実習を行いました。
生物や地学分野を中心に、自然環境を活かした体験学習に励みました。
理数科ならではの取り組みとして、生徒たちは次の3点を目的として臨海実習に臨みました。
▶実物に触れる体験を通して知的好奇心を高揚させ、自然科学の学びの原動力にするとともに、学びの視野を大きく拡げる。
▶野外での観察を通して、自然科学の基盤となる観察力を向上させ、科学的思考力と表現力を身につける。
▶規律ある集団行動を基にした相互理解を通して豊かな人間性を育む。
机上の勉強だけでは味わえない実物に触れる感動から知的好奇心を呼び起こし、本物を注意深く観る経験から観察力や科学的思考力を磨くことが大きな目的です。フィールドワークの基礎を学びつつ、仲間と声を掛け合い協力する経験を通して、協調性と豊かな人間性を育んでいきます。
▐ 1日目:プランクトン採集・観察 ▐
到着後すぐ、城ヶ島岸壁においてプランクトンネットを用いて班ごとに採集を行いました。
採集後は三浦YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジの実験室に移動し、北里大学海洋生命科学部 講師の 山田雄一郎先生によるオンライン講義『海洋生態系を支えるプランクトン』『代表的なプランクトンの紹介と観察方法』を受講しました。講義で学んだ内容を踏まえ、生徒たちは顕微鏡を用いて採集したプランクトンを観察し、同定作業(種類を特定すること)に取り組みました。夜には観察結果を整理してリストを作成するなど、採集した生物たちの分類やその多様性について学びました。
▐ 2日目:海岸動物実習 ▐
2日目は海岸動物の観察・採集を行いました。
岩礁域では、ウミウシ、ヒトデ、カニやカメノテなど多様な生物を観察し、それぞれの形態や生態について理解を深めました。
採集した生物は城ヶ島ダイビングセンター(JDC)のテラスにて観察・同定を行うとともに、分類についての講義を受講しました。夜は観察動物リストを作成し、沿岸生態系の多様性について学びました。
▐ 3日目:地学実習 ▐
最終日は城ヶ島西部で地学実習を実施しました。
生徒たちはクリノメーターを用いて地層の走向・傾斜を測定し、得られたデータから地層の傾斜方向の変化から推定される褶曲構造(しゅうきょくこうぞう)を観察することで、城ヶ島の成り立ちについて考察しました。また、生痕化石や火炎構造などを観察し、地層形成や地殻変動のスケールの大きさを実感しました。
▐ 事前・事後学習 ▐
臨海実習は現地での活動だけでなく、事前・事後学習を含めた体験的学習として実施しています。
▶事前学習:実習内容に関する専門的な知識を学び、観察の視点や調査方法を確認
✎関連記事:[フィールドワークの価値を高める事前学習|7月16日実施]
▶事後学習 :8月2日(日)に事後学習日を設け、片付けと報告集作りの準備
:夏休み中に班ごとにポスターを作成し文化祭で掲示発表
※観察・調査結果を整理・分析し、学びを発信する力を育成します。
▐ 安全管理と環境への配慮 ▐
実習にあたっては、海での安全対策、熱中症予防、水分補給の徹底など、安全管理を十分に行いました。
また、「観察のために動かした石は元に戻す」「必要以上の採集を行わない」など、自然環境に配慮したフィールドマナーについても徹底して指導しました。
なお、観察や実験のために採集した生き物は、学習後にすべて感謝を込めて元の海へと帰しています。
▐ 実習を終えて ▐
3日間にわたる実習では、事前学習で得た知識をもとに「観察・採集・測定」を行い、その結果を「分析・考察」するという野外学習の基本を経験しました。
自然を対象とした実践的な学びを通して、科学的な見方・考え方を深めるとともに、仲間と協力しながら調査を進める姿勢も培うことができました。今回の経験を今後の課題研究や進路活動へ生かし、科学への興味・関心をさらに深めてくれることを期待しています。
▐ ご協力いただいた皆さまへ▐
最後となりましたが、本実習の実施にあたり、オンライン講義を通して専門的なご指導をいただきました、北里大学海洋生命科学部 講師の 山田雄一郎先生をはじめ、ご協力いただきました関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。