SSコラボレーション授業、コラボリレー力走。 (7月3日実施)

理数科1年生の生徒が取り組む「SSリレーコラボ授業」第四走目です。この授業は、各教科の得意分野を掛け合わせて、ひとつのテーマについて深く考える教科横断・融合型授業です。様々な角度から疑問を見つめることで、自身で未来を切り開く力を育みます。

 

リレーのバトンは化学の領域へ踏み込みました。 

地学から引き継いだマクロ(地球規模)な視点から、ミクロ(分子レベル)へと視野を深め課題を捉えていきます。

 

 今回の主役は「アンモニア(NH₃)」です。 

 「なぜ、アンモニアが地球温暖化を食い止めるツールになりえるのか?」

生徒たちはアンモニア(NH₃)の化学式に炭素(C)が含まれていないことに注目しました。

実は、アンモニアは燃焼しても 二酸化炭素(CO₂)を出さない性質を持ちます。さらに、燃料になるだけでなく運搬しにくい水素を運搬・貯蔵しやすくしてくれる次世代エネルギーの可能性を繋ぐ運び屋(エネルギーキャリア)としての役割も担っているのです。

中学校から習っているアンモニアの性質が、最先端のクリーンエネルギー研究に直結している事実。これに気づいた瞬間、生徒たちの目の色が変わりました。暗記の対象であった化学式であり、すでに自身に備わっていた化学の知識が、地球温暖化を食い止める実践的なアプローチのひとつだと理解したのです。

 

 

後半戦は、楽しみにしていた実験です。

 

生徒が試験管の中で水酸化ナトリウムと塩化アンモニウムを反応させ、フラスコに気体を集めます。そこに、ある操作を加えると…次の瞬間、歓声と共に鮮やかな「赤い噴水」が湧きあがりました。

フラスコ内にわずかな水を加えることで気体が急激に溶解し、減圧された内部で噴水が湧き上がります。発生した気体はアンモニア、赤く変化した噴水の正体はアルカリ性の気体であるアンモニアに反応したフェノールフタレイン水溶液です。

 

そしてまとめとして、社会実装に向けどんな障壁があり、複数ある課題をどう解決していくべきか。

科学的特徴を根拠として各自で推論し、グループ形式で共有・振り返りを行いました。

 

本校のSSHでは、単なる知識のインプットに終わらせず、「なぜ?」という知的好奇心から社会のリアルな課題へと視点を繋げるプロセスを重視しています。既有知識を再構築し、探究活動における深い洞察と、主体的・多角的な視点での学びを加速させていきます。

 

引き継がれたバトンは、いよいよアンカーへ。

走り抜ける舞台は所沢市・外部企業と連携して行うカーボンニュートラルセミナーです。このリレーを経験した生徒たちが地域や企業というリアルな社会とのかかわりで、どのような化学反応を起こしてくれるのか。

未来を切り開く生徒たちの走りに、ご期待ください!