2023年5月の記事一覧
No18 部活動の壮行会が行われました。
本校は、勉学だけでなく、課外活動にも力を入れている文武両道の進学校です。
これまでも多くの部活動が県内外の大会で優秀な成績を収めるなど成果を上げてきました。
今回、陸上競技部が令和5年度学校総合体育大会において、男子やり投げで4位、男子100mで1位、男子200mで2位、女子400m5位になり、来月に山梨県で行われる北関東・南関東地区予選会の出場が決定しました。
また、弓道部は関東高等学校弓道大会県予選において、男子団体4位になり、来月に埼玉県が会場として行われる関東高等学校弓道大会の出場が決定しました。
この2つの部活動の更なる活躍を祈念して、壮行会が行われました。
天候不良のためオンラインでの実施となりましたが、壮行会では、校長先生や生徒会長からの激励の言葉や、両部活動からのあいさつがありました。
いよいよ大会が始まる、ということを肌で感じるとともに、本校の生徒が県の代表として出場することを誇らしく思います。
ぜひ頑張ってきてください。
No17 東京大学金曜講座&東京理科大学坊ちゃん講座
先週、5月19日(金)の金曜講座は東京大学生産技術研究所の芦原聡教授による「美しい赤外光」のもつ可能性:分子を観る・操る、という話でした。
まずは光のお話から。
この世で最も速いとされる光の速さは秒速30万Kmですね。
1秒間で地球を7周半、地球から月まで2秒もかからないとかは聞いたことあるのではないでしょうか。
光は健康維持管理にとって大切な要素であり、現代では光通信や光ファイバーなど様々な技術に利用されており、人間が生きていくためになくてはならないものです。
光については紀元前の大昔から多くの学者に研究され、今では教科書にも載っている必須の知識となっています。
最近では17世紀にはイギリスのニュートンが「自然光(白色光)はプリズムで七色に分けられる」ということを発見しましたが、七色のうち、一番曲がりにくいのが赤、曲がりやすいのが紫だそうです。
この赤から紫までの光をまとめて可視光といい、赤い光の外側にも実は光があるのです。
おかしいと思いませんか?
見えない光をどうやって発見したのでしょうか。
これについて、ドイツのハーシェルが光と熱の関係について研究していました。
プリズムに分けた光に温度計をあて、どのくらい温度が上昇するかを確かめたところ、同じ条件では赤い光が最も温度を上昇させることを発見しました。
ハーシェルはさらに実験を行います。
プリズムに分けた光の外側にも温度計をあて、温度変化を測定したところ、赤い光の外側の温度が上昇するということから「目には見えないが、熱を伝える光がある」ことを見出したのです。
これが赤外線の発見です。
見えないものを見たのですから、んーすごい!
芦原先生、ありがとうございました。
生産技術研究所では「駒場リサーチキャンパス公開」が行われます。
希望する生徒が6月10日にうかがう予定です。
続いて、5月20日(土)は東京理科大学坊っちゃん講座がありました。
理学部第一部数学科の木田雅成教授による「√2が無理数であることを背理法を使わずに証明する」という講義でした。
ユーグリットの互除法から連分数を導き出し、近似分数に直して実数を連分数展開するという内容でした。
…難しいですね。
何を言っているかわからない、という生徒は生物室まで来て下さい。
数式を書かないと説明できません。
ちなみに円周率πは7分の22という分数でかなり正確に近似できるそうです。
近似値といえば小数で表すことがよくあるのですが、分数で表すこともあるそうです。
数学の面白さ、不思議さを感じた興味深い講義でした。
この回は本校の卒業生で理学部数学科の2年生が学生ボランティアで関わっていました。
Zoomの画面ごしでしたが、卒業生の元気な顔が見られてうれしかったです。
No16 理数科2年生(7期生)の課題研究で研究目的のプレゼンを行いました。
理数科で開講されている「理数探究」では、班ごとに研究テーマを決めて、2年生から3年生にかけて課題研究を行っています。
先日、2年生が研究目的プレゼンテーションを班ごとに行いました。
各班の現在の研究テーマは以下の通りです。
物理1班 割りばしでコストパフォーマンスの大会橋を作る
2班 建物の形状、基礎部分と耐風性との関係
3班 衝撃吸収に最も適した素材は何か
化学1班 様々な金属を用いて任意の形の金属樹を生成する
2班 新たな消臭剤の原料を見つける
3班 安全と環境に配慮した火薬を使わない手持ち花火を作る
生物1班 カマキリを寄生から救う~ハリガネムシの寄生を回避~
2班 土壌微生物の分解における温度別最適pH
3班 カナヘビのとる行動と社会性
地学班 三浦半島・剱崎の放散虫化石年代
数学班 LOP問題のおける整数計画法以外の解法
教科書にある授業時間内で完結するような確認のための実験ではなく、自らの疑問や関心が元になって設定したテーマで行う無制限一本勝負の研究です。
3年生の秋ごろに開催される成果発表に向けて、大変かもしれませんが、絶対楽しいですよ。
当日のプレゼンでは、これまでリサーチした先行研究や班で考案した研究手法などの膨大な情報を1枚のシートに整理し、短時間で発表を行いました。
助言者役の先生からは、いくつかの質問に加え、着眼点の良さや、研究手法へのアドバイスなどがあり、今後、研究を進めていく上で必要な多くの気づきや研究を深めるための考え方などを知ることができました。
この発表が今後、どのように進展していくのか、今から楽しみです。
No15 理数科1年生(8期生)の実習・実験が始まりました。
先日、理数科の生物の授業で顕微鏡実習を行いました。
生物学の基本、まずは光学顕微鏡の使い方から学習です。
実習では、大きさを測ったりスケッチをしたり、対象物を丁寧に観察しました。
スマホやデジカメがこれだけ普及し簡単に記録を残せるのに、なぜスケッチするのかと思われるかもしれません。
読み進める前に少し考えてみてください。
なぜでしょう??
それは、よくよく見ないとスケッチは描けないからです。
しっかり観察して手を動かして描く。当たり前のようですが、とても大切なことです。
望遠鏡の発達が天文学を発展させたように、顕微鏡の開発・改良が生物学を豊かなものにしました。
先人たちは、この顕微鏡を使って生物の構造の分析や微生物の発見などの功績をあげています。
しっかり観察して手を動かして描くことも、その手法の一つ。
我々は同じことをやっているわけです。
最初の顕微鏡が開発されて500年余り。
実習を通して、ふかーい歴史を感じられましたでしょうか?
No14 今年度から日本生物学オリンピック2023の会場になります。
国際生物学オリンピックの日本代表選考を兼ねた日本生物学オリンピックの予選が令和5年7月16日(日)に行われます。
内容としては理論試験をマークシート形式で問われる問題になります。
会場は県内では3か所あり、埼玉大学、日本薬科大学、そして所沢北高等学校です。
参加費は無料で申込期間は5月末日まで。
いくつかの大学では入試で大会結果が考慮され、予選の成績の情報提供もされています。
日本代表の6人に選ばれると来年の7月のカザフスタン大会に出場できます。
目標は高く、まずは予選から。
所沢北校生のみなさん、参加してみませんか?
問い合わせは生物室まで。
お待ちしています。
No13 新体力テストを行いました。
令和5年5月17日(水)、全校一斉で新体力テストを行いました。
グラウンドで準備体操をし、留意事項の確認を終えると、最初の種目に各自で移動しました。
2種目以降は、自分で考えながら順々に各測定場所で記録を取って回ります。
今年の結果はいかがでしたでしょうか。
もちろん高得点を取ることができたり、去年の自分の記録を上回ったりしたら嬉しいですが、自分の体力・運動能力の傾向を客観的に知ることも大事なことです。
今回の結果を今後に生かしてください。
この日の最高気温は30℃を超える夏日でしたが、無事に終えることができました。
これから暑い日が増えてきます。
熱中症や寒暖差疲労による体調不良等、体調管理に気を付けて過ごしてください。
No12 グローバルサイエンスキャンパスの募集がはじまりました。
今年度も東京大学GSC、慶応大学GSC、筑波大学GFESTの参加募集がはじまりました。
これは科学技術振興機構(JST)のグローバルサイエンスキャンパスの事業で、科学に関心のある高校生のために大学の中で行っている講義や実習、研究開発等に触れる機会を提供するプログラムです。
大学によって内容はそれぞれ違いますが、このプログラムを通して科学について議論する力や、自分で深く考える力を高める絶好の学習機会となります。
本校では、5月に校内募集をし、応募するにあたっての相談から書類の作成までを行っています。
少しでも興味のある生徒のみなさん、ぜひ参加してみませんか??
第48回北高祭(文化祭)について
所沢北高校は以下の日程で北高祭(文化祭)を実施いたします。
9月2日(土)1日目 10:00~15:30
9月3日(日)2日目 9:30~14:30
(両日ともに最終入場は30分前までです。)
ご来場に伴い、事前に以下の入力フォームから必要事項のご入力をお願いいたします。
入場時の混雑を回避するために、ご協力お願いいたします。
※ ご来場の際は自転車や公共交通機関ご利用下さい。駐車場はございません。
校内は土足厳禁です。必ず内履きをご持参ください。
No11 東京大学 金曜講座
今回のテーマは、『「不思議」なる災害認識 ~鴨長明「方丈記」をよむ~』と題して文学部人文学科・准教授、木下華子先生の講義でした。
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし
このようにして始まる方丈記の冒頭は「動的平衡」の核心をついて表現されています。
800年も前の歌人・音楽家が化学平衡の概念を理解していたとは思えないのですが、その洞察力と本質を見抜く力には驚かされます。
例えるなら、うちの学校では毎年360人ずつ卒業して入学していますが、外から見たら「所沢北高校という1000人の集団」が常にいるように見えている、というようなことでしょうか。
災害文学として知られている方丈記は、先の阪神淡路大震災や東日本大震災など大震災が起こるたびに「蘇り」ます。
災害時の記録・災害文学として享受されるその価値や魅力は確かな文学性に裏打ちされているという説明でした。
個人的に興味深かった内容は、方丈記の原本は残っていないということです。
その代わり、写本・諸本が複数あるそうです。
コピーやスマホでの写真などが無かった当時は手で書き写して諸本を作成するので、写し間違え(コピーミス)たり、一枚とばしてしまったりと少しずつ変わるようです。
長い年月の間に少しずつ種が変化していく、まるで生物の進化の系統樹のようにみえました。
きっと今後も変化し続けるのでしょう。
また、方丈記の五大災厄の冒頭の「世の不思議」という語にこだわって、その使用例やその語に当時の人が持っていた思いなど解明解析していました。
そこに文学研究者の覚悟というか美学を感じました。
講義の様子の写真中のスクリーンには等活地獄幅、衆合地獄幅、阿鼻地獄幅の絵が映されています。
次回は来週19日(金)で、生産技術研究所の芦原聡教授より『「美しい赤外線」のもつ可能性:分子を観る・操る』という講義が予定されています。
No10 進路講演会を行いました。
令和5年5月12日(金)に進路講演会を行いました。
外部から講師を招いて聞く話は新鮮で、新たな視点や気づきを得られたのではないでしょうか。
講演会では進路目標(テーマ)を定めて教科学習(努力)を重ねることの大切さを中心に、学校の調べ方、模試の活用の仕方など、為になる話をいただき、とても有意義な時間となりました。
講演会の後は、クラスごとにワークシートを用いながら、入試に向けた1年間の流れについて説明を受けました。
自分がどんな将来を選択するのか、そのためには何をしたらいいのか、考えて行動するためのきっかけにしてほしいと思います。