活動報告
課題研究初披露!中間発表開催
SSH2期生/2年生の中間発表会を9月30日に開催しました。
✎関連記事
[課題研究始動!研究目的プレゼン実施] /[課題研究本格稼働!再提出ディスカッション]
これまで実験やデータ収集を重ねてきた生徒たちにとって、今回は以下の目的を持つ重要な中間地点です。
▶︎これまでの活動を自ら整理して振り返り、研究の方向性を見直す
▶︎成果をポスターにまとめて発表し、伝える技術を磨く
▶︎他の班の発表を聴講・評価し、新たな気づきを得て再考察に役立てる
開会式では、先輩であるSSH1期生/3年生が登壇しました。
彼らは今年度神戸で行われた「全国SSH生徒研究発表会」に本校代表として出場しています。
他校のハイレベルな研究に触れ、自身の課題を実感するとともに、新しい手法や発想から大きな刺激を受けたそうです。そこから、探究活動の新たな魅力を再発見したと話してくれました。
後輩たちにとって、「来年度に向け目指すべき姿」を示してくれる貴重な機会となりました。
メインの発表では、10セッションに時間を分け各班の生徒がプレゼンテーションに挑みました。
運営・進行・計時も生徒が分担し主体的に行いました。
発表後の質疑応答では、アドバイザーとして参加したSSH1期生/3年生や聴衆として訪れた理数科1年生、そして先生方から以下のような指摘や質問が飛び交いました。
「ボールプールの重鎮率の基準というのは深さですか?」
「EDLC(電気二重層キャパシタ)の実験に関連する粘度の測定について、今後どのような方法で数値化を検討しているか。」
「トビムシの行動選択について、マイタケの鮮度や研究時の室温による影響はありますか?」
「折り紙ユニットの頂点数などまとめた表から読み取れる法則性はありましたか?」
予想以上に鋭い質問に一瞬考え込む場面もありましたが、言葉を選びながら真剣に答えようとする生徒たちの姿が見られました。
また質問をする際に思考を巡らせ慎重になっている1年生に対し
「分からない用語があったら解説できます」
「実はこの工程がうまくいかず苦労したのですが意見をもらえますか」
など、発表者自ら対話しやすい環境を作りだしているのが印象的でした。
\\各研究班の研究テーマ一覧は以下の通りです//
今回の発表は、あくまで探究の「中間地点」です。
実験が思うように進んでいる班もあれば、方向性の再検討を迫られている班もあり、研究の進捗や深まりは様々です。
しかし、うまくいかないプロセスのなかで『試行錯誤を楽しむ』ことこそが、探究活動の醍醐味です。
次に目指す本発表会は2027年1月27日・28日です。
今回の手応えやアドバイスを糧とした、生徒たちのさらなる思考の深まりにご期待ください。
当日の写真を[Instagram]にもアップロードしています。
または公式HPのQRコードからアクセスできます。
よろしければチェックしてみてください!
医療倫理実習に参加しました(9月26日)
SSH外部連携企画として、SS実験実習「医療倫理実習」を実施しました。
今回の実習には21名の生徒が参加し、慶應義塾大学三田キャンパスを会場として行われました。
当日は、慶應義塾大学文学部の奈良名誉教授と医学部の吉本先生による講演、ならびに大学生との意見交換会が行われました。
奈良名誉教授からは、「正解のない問いを考える 生命倫理の過去・現在・未来」をテーマにご講演いただきました。過去の事件や裁判を題材とした生命倫理の考察から、現代医療が抱える課題、さらには将来に向けた展望まで、分かりやすくご説明いただきました。参加した生徒たちは、「正解のない問い」にどのように向き合い、自分自身の考えを深めていくべきかを考える貴重な機会となりました。
吉本先生からは、「目立たないけど肝『賢』要な腎臓のお話」をテーマにご講演いただきました。日々医療現場の第一線で活躍されている先生のお話は非常に具体的で、実際にどのような治療が行われているのか、また、その際に医師がどのような視点で判断しているのかなど、大変興味深い内容でした。
医療分野に関心をもつ生徒が多く参加していたこともあり、講演後には各先生方へ積極的に質問する姿が見られ、有意義な学びの時間となりました。
また、他校の生徒や大学生との交流を通して、多様な考え方や価値観に触れ、多くの刺激を受ける機会にもなりました。
実習終了後には、キャンパス内の見学もさせていただきました。慶應義塾史展示館では、大学の歴史や貴重な資料に熱心に見入る生徒たちの姿が見られました。
【1学年】 “公開展示”で未来を描く!文化祭にて投票実施
第51回文化祭にて1学年全体の探究の成果を公開展示いたしました。
単なる人気投票ではなく、来場者から評価(フィードバック)をいただく貴重な機会です。
今回は「生徒による口頭説明はなし」とし、展示物のみで意図を伝えました。
言葉で補足できない=来場者にニュートラルで自由な視点で評価してもらうというスタイルでの実施です。
展示場所には2日間で124票集まりました!
最多得票案:~北高から変えるペットボトルゼロの社会~
来場者からの声
「ペットボトル捨てに行くのも面倒くさいから、めちゃくちゃ賛成!」
「でもステンレスの水筒に長時間スポドリいれて問題ないのかな。廃棄の方法も心配。」
「毎朝の準備から解放されるし、洗浄機能まで配慮されているのは親として本当に助かる。」
皆さまからのリアルな1票は、今後の活動につながる貴重なデータとなりました。
「こんな未来ならいいな」という思いを受け止め、生徒たちはさらにアイデアを磨いていきます。
ご来場いただいた皆さま、そして1票を投じてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
令和8年度スーパーサイエンスハイスクール授業発表会の開催について
本校では、スーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、質の高い理数教育の実践を進めているところです。
つきましては、令和8年度SSH授業発表会を下記の日程で開催します。多くの皆様に御出席いただき、本校SSH事業の取組について御指導・御助言をいただければと考えております。
今回公開する授業は、見学等の問い合わせも多くいただいている教科横断融合型授業です。
1 日 時 令和8年11月10日(火) 10:05~12:25
2 場 所 所沢北高等学校(1-4教室)
3 内 容 ユニットコラボ(国語×数学){単元名:数学史を読み解く}
目標:・江戸時代の“算額”を通して, 数学が文化として存在したことを理解する
・数学的思考と国語的読解を結びつけ、複数の視点で文章・ 図を読み解く力を育てる
・文化資料として算額を読み解き、 情報を要約し再構成する力を身につける
・自分たちで“算額風の課題”を創作し, 表現することで学習を深化させる
4 申込方法
学校に直接ご連絡ください。ただし、公開の対象は、学校教育関係者に限ります。
【1学年】 “デザイン”の力で未来を描く!9月2日実施
今回は、1学年全体で取り組む連携・交流授業です。
7月に行った[✎カーボンニュートラルセミナー]を起点に、学年全体で手を取り合う最終課題となります。
▶ 1学期、普通科1年生は「SS探究Ⅰ」の授業として先行授業を4回行いカーボンニュートラルセミナーに挑みました。新聞記事や社会問題の分析を通じて「ユーザー視点のリアルな課題意識」を深め、積み重ねてきました。
▶ 理数科1年生も「SSリレーコラボ」として[✎デザイン思考で仕掛けづくりをする授業]を行いました。デザイン思考のプロセスに沿って、社会の中で実際に活用できる解決策を「プロトタイプ」として形にしてきました。
▶9月2日、いよいよその集大成となる最終段階「テスト(検証)」にあたるのが今回の授業です!
8〜9人の班に分かれ、これまでの授業で培ってきたそれぞれの学びや視点を持ち寄りながら、発表されたプロトタイプを切り口に、互いに多角的なアプローチで意見を出し合い、一学年全員でアイデアを揉み込んでいきます。
▼発表されたプロトタイプのキャッチコピー▼
『所沢北産の食品を作る』
『家庭の再エネをフル活用』
『めんどくさいを楽しいに』
『暑さに負けないバス停』
『エコ目標達成アプリ』
『いつもの商品を、エコに変えよう。』
『君の心までクールに アプリきみクー』
『牛歩の歩みで猛暑(も~しょ)を和らげる』
『所沢北高校から変えるペットボトルゼロの未来』
『転生しなくてもエコ活動したすぎる件』
互いに、エンドユーザー=「デザインを利用するリアルなユーザー」の視点を持ちながら、プロトタイプに対する率直な意見やフィードバックを重ねていきます。
「そのキャッチコピー、すごく引き込まれる!」
「Bluetoothを高齢者が使いこなすのは難しくない?」
「夏だけじゃなく冬も使えたら、利用率が向上するかも!」
「エコ商品の良さは伝わるがコストが高いのは社会的に良いといえるのか」
普通科が1学期に蓄積した知識や課題意識、そして理数科がデザイン思考を通じて培ってきた視点。
それぞれの学びがあったからこそ生まれた、鋭く実践的な意見です。
教室のあちこちで活発な対話が巻き起こり、用意されたA3用紙は多様な視点から出されたアイデアで埋め尽くされていきました。
単なる思いつきで終わらせず、アイデアを「発散」させ、大切な要素をみんなで「収束」させて「活用」へとつなげていく。
繰り返し対話することで、デザイン案がより実践的でより「使いたくなる」提案へと磨き上げられていきます。
まさに学年全員で磨き上げた共創の成果といえます。
活動の最後に振り返りを行い学びや気づきを言葉にして整理しました。
初対面で緊張したこと、斬新なアイデアへの驚き、意見が混ざり合い溶け合うことへの感動が書いてありました。
普通科・理数科がこれまでの授業で培ってきた学びを持ち寄り、科学的なデータや論理的思考に加えて、『人』や『社会』の視点を掛け合わせながら、未来の仕掛けをデザインしていきました。
1人で考えて終わりではなく、「学年の仲間とともに考えることで、新しい価値を生み出す」。
科学の知識だけでも、1人のアイデアだけでもない。
1学年それぞれの学びや視点を混ぜ合わせることで、課題解決策が一段上の形へと洗練されました。
文化祭での展示・投票のお知らせ
今回の取り組みの成果は、本校の文化祭にて展示・一般公開いたします。
当日はドットシールによる投票企画も実施予定です。
展示場所:1階 化学実験室前
【第51回文化祭 | 9月12日(土)・13日(日)】
[所沢北高校文化祭特設サイト
]
[予約はこちらのフォームから
]
生徒たちの挑戦の成果を、ぜひ会場でご覧ください。
皆さまのご来場が、生徒たちの大きな励みになります!
理数科 | 未来の君へ 理数科説明会 | 8月25日・26日
8月25日・26日の2日間、令和8年度 理数科説明会を開催しました。
残暑の厳しい中、多くの中学生・保護者の皆様にお越しいただき、誠にありがとうございました。
説明会では先生方からの説明はもちろん、本校理数科の学びの特色であるさまざまな実践活動について生徒たちが自ら運営し、紹介しました。
▶ 臨海実習・筑波研究学園都市実習紹介
実習の発表では、写真やスライドを交えてさまざまな体験が報告されました。
臨海実習での海岸生物や野鳥との出会い、JAXAでの「6度に傾いたベッド(ヘッドダウンベッドレスト)」を通して宇宙での微小重力環境の体験的学習など、生徒たちの生き生きとした話が続きました。また、NIMS(物質・材料研究機構)での電子顕微鏡・オペランド水素顕微鏡をめぐるラボツアーや、美しい元素周期表の展示に対する感動も語られました。
▶ 課題研究発表
「課題研究では、実際にどのようなことができるのか」について紹介しました。
自ら問いを立て分析・検証した実際の探究活動の成果を、堂々とプレゼンテーションしました。
▶ 在校生パネルディスカッション
「なぜ理数科を選んだのか」
「3年間クラス替えがないのは実際どうだったか」
「中学3年生の夏休みはどのように勉強をしてきたか」
など、中学生が最も知りたい学校生活や受験対策について、在校生が等身大の言葉で語りました。
質疑応答の場面では、
「理数科の仲間とより深く掘り下げた理系オタクトークができて楽しい」
「入試対策にはこの参考書が役立った」
「入学後、生物のテストが難しくて苦戦した」
「ライバルを作って競い合うとやる気が出る」
といった先輩たちのリアルな言葉が飛び交い、中学生の皆さんが熱心に耳を傾けていました。
説明会終了後には、物理部・化学部・生物部・地球科学部・数学同好会による部活動公開を実施しました。上記の自然科学系部活動以外についても、当日活動している部活動は見学していただけました。
実験室や特別教室では、先輩たちの日頃の活動の様子を直接見学していただきました。
「この炎色反応は実際にどんな場面で利用されていますか?」「このクビアカツヤカミキリの標本はどのように作成したのですか?」「先輩は天文学と地質学では、どちらに特に興味がありますか?」と質問する中学生に、先輩たちが嬉しそうに解説する場面も見られ、和やかな交流の時間となりました。
中学生の皆さんへ
今回皆さんの前で発表していた先輩たちも、つい数年前までは皆さんと同じように、この説明会の客席で目を輝かせていた中学生でした。
▶得意よりも『好き』を大事にできる
▶効率よりも『試行錯誤』によって学ぶことができる
▶『わからない』『難しい』を楽しむことができる
自分の頭で考え、データを読み解き、身近な疑問から社会の課題まで探究する。
そんな充実した3年間が、ここ所沢北高校で皆さんを待っています。
受験勉強もいよいよ本格化します。
夏休みの努力を糧に、体調に気を付けながら、この先も一歩ずつ進んでいってください。
春、満開の桜の下で、皆さんと一緒に探究できる日を楽しみにしています。
公式Instagramでも説明会の様子を公開中です。
当日の生き生きとした生徒の姿を動画でご覧ください。
スマホ・タブレットの方は[こちらのリンク]から、
パソコンの方は画面左側のQRコードから、
ぜひチェックしてみてください!
バイオテクノロジー実験を実施しました(8月5日~6日)
8月5日~6日の二日間にかけて、特別講座「遺伝子組換え実験」を実施しました。
例年に引き続き東京大学農学部より講師の先生方をお招きしての学びの場です。
また、世界的なバイオ製薬企業であるアムジェン社の財団(Amgen Foundation)より、本格的な実験機器や試薬をご提供いただき、大学研究室のように実践的な実験環境のもとで学ぶ貴重な機会となりました。
川越女子高等学校・松山高等学校からも希望者が参加し、学校の枠を越えてのバイオテクノロジーへ挑戦です。
実験では、目的のタンパク質を大腸菌に作らせ、それを精製することをテーマに取り組みました。
「大腸菌」を使った実験と聞くと、不安に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今回使用した大腸菌は安全性の高い株であり、病原性はありません。
また、万が一でも実験室から出ないように細心の注意を払って取り扱っています。
さらに、使用した培地やマイクロチューブなどの実験資材は、終了後にすべて「オートクレーブ」と呼ばれる高温高圧滅菌装置で滅菌するなど、適切な安全管理を行いました。
実験では、生徒たちが高度な遺伝子操作を一つ一つ手作業で進めました。
「班のみんなで話し合って」と繰り返し声を掛けられ、生徒たちは疑問点や考えを積極的に共有しながら実験を進めていました。
また、マイクロピペットの操作も実験前に何度も練習を重ね、わずか数マイクロリットルの液体をマス目を印刷した練習シートの上に慎重に滴下し、水滴の大きさが均一かを班員同士で確認し合う姿が見られました。
誤差やコンタミネーション(汚染)が生じないよう、一つ一つの操作をしっかり覚えていきます。
生物の先生から「マイクロピペットが利き手の一部に感じるくらいに集中して!」と鼓舞されながら真剣に取り組みました。
今回の実験は、次のような流れで進められました。
遺伝子の切り出し
「はさみ」の役割を果たす制限酵素を用いて、目的の遺伝子を切り出します。ベクター(運搬役)への組込み
目的遺伝子を運ぶ「プラスミド」と呼ばれる環状DNAを同じ制限酵素で切断し、目的遺伝子を組込みます。大腸菌への導入・培養
組み換えたプラスミドを大腸菌へ導入し、一晩培養して増殖させます。
その後、培地の組成によって、目的のプラスミドを取り込んだ大腸菌を選別します。タンパク質の抽出・精製
増殖した大腸菌が作り出した目的のタンパク質を抽出し、精製しました。
遠心分離機や電気泳動装置の使い方も講師の先生に見守られながら生徒自身が行いました。
実験操作の連続でしたが、生徒たちは最後まで集中して取り組んでいました。
学校の授業ではなかなか体験できない、大学研究室レベルの高度な設備や実験手法に直接触れた二日間となりました。知識を学ぶだけではなく、生命科学の最前線で行われている研究を実際に体験することで、生徒たちは科学への理解を一層深めることができました。
最後になりましたが、ご多用の中、生徒たちの知的好奇心に寄り添い、専門的な知見から熱心にご指導くださいました東京大学農学部の先生方、ならびに貴重な実験環境をご提供いただきましたアムジェン財団の皆様に、心より厚く御礼申し上げます。
理数科1学年 | 城ヶ島での臨海実習 | 7月29日~31日
7月29日(水)~31日(金)までの3日間、理数科1年生が神奈川県三浦市の城ヶ島にて臨海実習を行いました。
生物や地学分野を中心に、自然環境を活かした体験学習に励みました。
理数科ならではの取り組みとして、生徒たちは次の3点を目的として臨海実習に臨みました。
▶実物に触れる体験を通して知的好奇心を高揚させ、自然科学の学びの原動力にするとともに、学びの視野を大きく拡げる。
▶野外での観察を通して、自然科学の基盤となる観察力を向上させ、科学的思考力と表現力を身につける。
▶規律ある集団行動を基にした相互理解を通して豊かな人間性を育む。
机上の勉強だけでは味わえない実物に触れる感動から知的好奇心を呼び起こし、本物を注意深く観る経験から観察力や科学的思考力を磨くことが大きな目的です。フィールドワークの基礎を学びつつ、仲間と声を掛け合い協力する経験を通して、協調性と豊かな人間性を育んでいきます。
▐ 1日目:プランクトン採集・観察 ▐
到着後すぐ、城ヶ島岸壁においてプランクトンネットを用いて班ごとに採集を行いました。
採集後は三浦YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジの実験室に移動し、北里大学海洋生命科学部 講師の 山田雄一郎先生によるオンライン講義『海洋生態系を支えるプランクトン』『代表的なプランクトンの紹介と観察方法』を受講しました。講義で学んだ内容を踏まえ、生徒たちは顕微鏡を用いて採集したプランクトンを観察し、同定作業(種類を特定すること)に取り組みました。夜には観察結果を整理してリストを作成するなど、採集した生物たちの分類やその多様性について学びました。
▐ 2日目:海岸動物実習 ▐
2日目は海岸動物の観察・採集を行いました。
岩礁域では、ウミウシ、ヒトデ、カニやカメノテなど多様な生物を観察し、それぞれの形態や生態について理解を深めました。
採集した生物は城ヶ島ダイビングセンター(JDC)のテラスにて観察・同定を行うとともに、分類についての講義を受講しました。夜は観察動物リストを作成し、沿岸生態系の多様性について学びました。
▐ 3日目:地学実習 ▐
最終日は城ヶ島西部で地学実習を実施しました。
生徒たちはクリノメーターを用いて地層の走向・傾斜を測定し、得られたデータから地層の傾斜方向の変化から推定される褶曲構造(しゅうきょくこうぞう)を観察することで、城ヶ島の成り立ちについて考察しました。また、生痕化石や火炎構造などを観察し、地層形成や地殻変動のスケールの大きさを実感しました。
▐ 事前・事後学習 ▐
臨海実習は現地での活動だけでなく、事前・事後学習を含めた体験的学習として実施しています。
▶事前学習:実習内容に関する専門的な知識を学び、観察の視点や調査方法を確認
✎関連記事:[フィールドワークの価値を高める事前学習|7月16日実施]
▶事後学習 :8月2日(日)に事後学習日を設け、片付けと報告集作りの準備
:夏休み中に班ごとにポスターを作成し文化祭で掲示発表
※観察・調査結果を整理・分析し、学びを発信する力を育成します。
▐ 安全管理と環境への配慮 ▐
実習にあたっては、海での安全対策、熱中症予防、水分補給の徹底など、安全管理を十分に行いました。
また、「観察のために動かした石は元に戻す」「必要以上の採集を行わない」など、自然環境に配慮したフィールドマナーについても徹底して指導しました。
なお、観察や実験のために採集した生き物は、学習後にすべて感謝を込めて元の海へと帰しています。
▐ 実習を終えて ▐
3日間にわたる実習では、事前学習で得た知識をもとに「観察・採集・測定」を行い、その結果を「分析・考察」するという野外学習の基本を経験しました。
自然を対象とした実践的な学びを通して、科学的な見方・考え方を深めるとともに、仲間と協力しながら調査を進める姿勢も培うことができました。今回の経験を今後の課題研究や進路活動へ生かし、科学への興味・関心をさらに深めてくれることを期待しています。
▐ ご協力いただいた皆さまへ▐
最後となりましたが、本実習の実施にあたり、オンライン講義を通して専門的なご指導をいただきました、北里大学海洋生命科学部 講師の 山田雄一郎先生をはじめ、ご協力いただきました関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
理数科2学年 │ 最前線で学ぶ環境科学実習 │7月23日実施
理数科2年生が「SS実験実習・環境科学実習」として、[埼玉県環境科学国際センター]を訪問しました。
この施設は、環境の保全・創造に取り組む県民への支援をはじめ、環境問題に関する試験研究、環境学習、情報発信、国際貢献などを担う、埼玉県の環境科学の総合的中核機関です。
今回は「環境を知る・測る」をテーマに各分野の実験・観測に取り組みました。
第一線で活躍する研究者・専門職員の皆さまから直接ご指導をいただく、実践的な実習です。
この経験を、次回の「環境を評価する」ための学びへとつなげていきます。
講義では、環境について知識を深め、さらに測定方法やその原理についても学びました。
その後、生徒たちは6つの専門コースに分かれ各研究施設での実際の測定に挑みました。
専門研究6コース 各テーマ
▶Aコース / 光化学大気汚染を実測する
▶Bコース / ごみ山発生ガスを科学する
▶Cコース / 水中の微量金属を測定する
▶Dコース / マイクロプラスチックを分析する
▶Eコース / 地下水質から地球環境を解析する
▶Fコース / 植物の応答から環境を測る
事前学習として「興味を持ったこと」「学びたい・質問したいこと」をしっかりと整理してきた生徒たち。
現場では、その内容を軸に専門の講師の方々へ次々と質問を寄せ理解を深めました。
「地下水の汚染による人体への影響を知りたい」
「クロロフィルの量と光合成の効率は比例関係にあるのか」
「排出されたVOC(揮発性有機化合物)を再利用できないか」
「計測機械について表面的なことだけでなく内部の仕組みまで理解できるよう学びたい」
真摯に向き合ってくださる講師の皆さまに応えるように、生徒たちの眼差しも真剣そのものでした。
最後に、自分たちで測定したデータを丁寧にまとめ、考察と整理を行いました。
その際、評価方法や手順の意図、分析の視点、その背景にある目的について、各コースの講師の皆さまから丁寧にご指導いただきました。
教科書の知識を超え、高度な研究設備や研究手法に直接触れたこの経験は、生徒たちの今後の活動において大切な手掛かり・足掛かりとなるはずです。
知識を得るだけでなく、自ら問いを立て、データを科学的に捉えるきっかけをつかむ、実り多い一日となりました。
ご多用の折、また暑さの厳しい中、多大なるご尽力をいただきました埼玉県環境科学国際センターの皆さまに、心より御礼申し上げます。
生徒一人ひとりの疑問に温かく寄り添いながら、専門的な知見をもとに『未来を担う若者』として向き合ってくださいました。
おかげさまで、生徒たちにとって非常に豊かな学びの時間となりました。
貴重な機会をご提供いただき、本当にありがとうございました。
次回は「環境を評価する」をテーマとしたオンライン講義です。
※埼玉県環境科学国際センターの研究内容や最新の活動については公式Webサイト・SNSもご覧ください。
理数科1学年 │ SSコラボリレー、振り返って見る景色 │7月17日実施
本校の独自プログラムSSコラボレーション授業。
この授業は1つのテーマに対して複数の教科からアプローチし、多角的な視点から本質を見抜く力を育むリレー形式の授業です。
これまでの各教科のバトンを繋ぎ、いよいよ昨日、最終走者がゴールを迎えました!
▼▼過去の記事はこちら▼▼
[✎第一走] / [✎第二走] / [✎第三走] / [✎第四走]
---------------------------------------------------------
[✎カーボンニュートラルセミナー]を経て、その学びを次のステップへと進める振り返り授業を実施しました。
本授業は、これまでの教科横断融合型授業(コラボリレー)およびセミナーで得た知識を基盤に、生徒自らが協働的に課題解決策を模索・構築するアウトプットの場です。
今回掲げられたテーマは―――――
カーボンニュートラル社会を実現するための仕掛けを“デザイン”せよ
生徒たちは班ごとに分かれ、「デザイン思考」によるディスカッションを行いました。
「一人10枚は書こう!」
という担任の言葉を合図に、各自が持つアイデアが書き出され次々と机の上に並んでいきます。
あっという間に机の上はカラフルな付箋でいっぱいに!
生ゴミを再利用してバイオマス発電を行う、クラスに給水機を設置する、風鈴を窓につける…
規模の大きな壮大なプランから、明日からでも取り組めそうな身近なアイデア、思わず笑顔になる可愛らしい発想まで、セミナーで得た知見をベースに「学校・家庭・地域社会で実践できるアプローチ」が次々と飛び出しました。
「それいいね!」
「さらに〇〇を組み合わせたらもっと面白くない?」
教室のあちこちで前向きな声が飛び交い、アイデアが対話を通じてどんどんブラッシュアップされていきます。
感心させられたのは、これが単なる楽しい思いつきで終わらない点です。
「なぜその解決策が必要なのか」
「二酸化炭素削減の効果や社会的価値はどこにあるのか」
これまでに学んだ科学的データや根拠と結びつけながら、論理的に議論を構成していく姿が見られました。
これぞ、本校が培ってきた探究学習の確かな成果です。
ここから先は、夏休みの課題へと引き継がれます。
生徒たちが創り出す未来の仕掛けに、ぜひご期待ください。
コラボリレー完走お疲れ様でした。
関わってくださったすべての皆さまに、心から感謝しています。
本校はこれからも、未来を切り拓いていく生徒一人ひとりの探究心に伴走し、大切にしてまいります。